世界の「投信マネー」(2018年3月)2018年2月は株式ファンドの流入超額が大幅縮小

世界の「投信マネー」(2018年3月)2018年2月は株式ファンドの流入超額が大幅縮小

 

株式ファンドはアジアへの流入が続く

■2月の株式ファンドは、株式市場が大きく調整したことから、流入超過額が前月の1,072億ドルから62億ドルへと大幅に縮小しました。内訳は新興国全体が108億ドルの流入、先進国全体が46億ドルの流出でした。また、先進国、新興国共にアジアの流入超過が続きました。

■先進国が流出超に転じたのは、先進国全般に投資する「グローバル」が126億ドル、「アジア(注3)」が109億ドルの流入超となったものの、「北米」が330億ドルの流出超となったことが主な要因です。一方、新興国は「GEM (注4)」が68億ドル、「EMアジア(注5)」が31億ドルと流入超過が継続しました。

 

債券ファンドは流出超

■2月の債券ファンドは26億ドルの流出超に転じました(前月は284億ドルの流入超)。先進国では「北米」が▲12億ドルと2カ月ぶりに流出超に転じました。一方、新興国は6億ドルとわずかながらも流入超でした(前月は99億ドルの流入超)。「GEM」が流入超(10億ドル、前月103億ドル)を維持したことが要因です。

 

大幅流出超は2月1週、2週のみ。その後安定

■2月は米国の長期金利上昇をきっかけに、世界の株式市場が大きく調整しました。資金フローを見ると、株式ファンドは第1週に306億ドルの流出超となり、債券ファンドは第2週に141億ドルの流出超となりましたが、その後はいずれも流入に転じています。新興国からの資金流出も懸念されましたが、現在までのところ資金流入が続いています。2月の株式市場を中心とする金融市場の調整は、ファンド全体から資金を流出させるには至っていないようです。

 

 

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(2018年 3月 6日)

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