アジア株式市場の見通し 株価収益率に割高感はない

アジア株式市場の見通し 株価収益率に割高感はない

 

【ポイント1】1月も好調なアジア株式

「情報技術」、「素材」が好調

 

■2018年に入り、世界の株式市場と同様にアジア株式市場も好調です。アジアを代表する株価指数であるMSCI AC アジア(除く日本)(以下、アジア株式指数)は、2017年末にかけ一時調整していた「情報技術」が値を戻す中、「素材」等がけん引し、史上最高値を更新しました。

 

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【ポイント2】株価収益率に割高感はない

「情報技術」も14倍台前後で安定

 

■2017年のアジア株式指数は前年比+38.7%と高い上昇率となり、上昇スピードの速さから高値警戒感も出ています。しかし、2017年12月末の予想株価収益率は13.0倍です。データの取得が可能な2004年から見ると、アジア株式指数の予想株価収益率はリーマン・ショックの時期を除けば概ね12倍台を中心に±2倍台程度で推移しています。過去水準と比較すれば、13倍は必ずしも割高とは言えません。

■セクターでは、「情報技術」の予想株価収益率が過去と比べて高い水準で推移しています。ただ、2017年中はほぼ14倍で推移する中で株価が堅調に推移していました。ITや人工知能(AI)の需要拡大等が業績と株価を支えており、予想株価収益率が大きく上振れることなく推移している点は注目されます。

 

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【今後の展開】けん引役は「情報技術」

けん引セクターの広がりにも期待

 

■2018年以降の企業業績は、堅調な世界景気と中国景気の安定した拡大を背景に上方修正が継続する見通しです。引き続き「情報技術」がけん引役になると見られますが、2019年にかけては「金融」、「資本財・サービス」、「生活必需品」などの2桁増益が見込まれるなど、けん引するセクターのすそ野が広がると期待されます。

 

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(2018年 1月 10日)

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