世界の「投信マネー」流入超過額がやや減少する中、アジア株式へ流入

世界の「投信マネー」流入超過額がやや減少する中、アジア株式へ流入

 

株式ファンド、債券ファンド共に流入超過額が減少

 

■EPFRグローバル(注1)で世界の「投信マネー」の17年11月の資金フロー動向を見ると、株式ファンドは236億ドルと前月(392億ドル)比でやや減少しました。債券ファンドも184億ドルと前月(同345億ドル)より流入超過額が減少しました。

 

株式は「アジア」、「新興国アジア」が流入超へ転換

 

■株式ファンドは、先進国全般に投資する「グローバル」が92億ドル(前月210億ドル)、「北米」が21億ドル(同122億ドル)とそれぞれ流入超過額が減少しました。一方、日本を含む「アジア(注3) 」が60億ドルの流入超に転じました。

■新興国全般に投資する「GEM(注4)」の流入超過額も12億ドルと前月(51億ドル)より縮小しました。しかし、「新興国アジア(EMアジア)(注5)」は28億ドルの流入超に転じました。「中国」が流入超に転じたことが背景です。「インド」は4億ドルの流入超と2カ月連続の流入超となりました。

 

債券も流入超過額が縮小。インドへの流入は継続

 

■債券ファンドも流入超過額が縮小しました。「北米」は71億ドルと、前月(235億ドル)より大きく減少しました。

■新興国への流入超過額も25億ドルと前月(50億ドル)より縮小しました。「EMアジア」は7億ドルの流出超に転じました。ただ、「EMアジア」の中でも「インド」には安定して資金が流入しています。今月も3億ドル(前月4億ドル)の流入超となりました。これで10カ月連続の流入超です。

 

アジア株式への流入が継続するかに注目

 

■11月は、これまでの「北米」債券、「グローバル」株式への流れがやや細るなど変化が見られました。こうした中、株式ファンドで「アジア」、「EMアジア」が流入超に転じました。インドは株式、債券とも流入超です。今後も世界経済はアジアの高成長がけん引役となる見通しの中、アジア株式市場への流入が続くか注目されます。

 

 

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(2017年 12月 8日)

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