原油価格の動向(2017年10月)原油需要の拡大、OPEC協調減産で需給均衡へ

原油価格の動向(2017年10月)原油需要の拡大、OPEC協調減産で需給均衡へ

 

【ポイント1】OPEC生産量は前期比増加

OPEC生産枠を超過

 

■石油輸出国機構(OPEC)月報の2017年10月号によれば、7~9月期のOPEC原油生産量は日量3,274万バレルとなり、16年11月開催のOPEC総会で合意に達した生産枠の同3,250万バレルを同24万バレルほど上回りました。

■内戦の影響等を考慮され、減産を免除されているリビア、ナイジェリアが生産を拡大したうえに、イスラム国との戦費調達のためイラクが上限を超える生産を続けたためです。

 

 

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【ポイント2】需給は引き締まる方向

求められるOPEC生産枠の遵守

 

■一方、原油の需要は、世界的な景気拡大を背景に堅調に推移しています。OPEC月報によれば、17年の原油需要は世界全体で日量9,680万バレル、前年比同145万バレルの増加となる見通しです(前月予測値は同9,677万バレル)。

■非OPEC諸国の供給量が同68万バレル増の同5,769万バレル程度(前月の予測は同5,780万バレル)と予測されるため、OPECがここからさらに増産しない限り、需給は引き締まる見通しです。

 

 

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【今後の展開】原油価格はレンジ内での推移へ

 

■OPECの協調減産については、11月の総会で期間延長の合意が成立する可能性が高まっているもようです。ただ、原油価格の上昇はシェールオイルの生産増を誘発するため、上値も限られる見通しです。原油価格は当面1バレル当たり50ドル前後で推移する見込みです。なお8月下旬から9月上旬に米国を襲ったハリケーンの影響は限定的だったようです。

 

 

(2017年 10月 24日)

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