モバファク<3912> 業績好調も、「駅メモ!」の次の牽引タイトル育成で潜在成長力の底上げを目指す

2017/08/22

スマートフォンの枠を超えた体験型ゲームのエンターテインメント企業を目指す
業績好調も、「駅メモ!」の次の牽引タイトル育成で潜在成長力の底上げを目指す

業種:情報・通信業
アナリスト:難波 剛

◆ 「駅メモ!」を代表とする位置ゲームと着メロがコア事業
・モバイルファクトリー(以下、同社)は、スマートフォン、フィーチャーフォンユーザーに対し、各種のゲーム・コンテンツサービスを提供するモバイルサービス提供企業である。

◆ 17 年 12 月期上期実績、17 年12 月期通期業績予想
・ 17/12 期第2 四半期累計期間(上期)の連結業績は、売上高1,179 百万円(前年同期比20.1%増)、営業利益396 百万円(同32.5%増)となった。主力の位置ゲームの売上高は715 百万円(同43.2%増)と引き続き高い伸びを示し、コンテンツサービスは、420 百万円(同4.5%増)と安定した増収率を示した。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、同社の業績発表を受け、17/12 期の予想について売上高2,486 百万円(前期比20.0%増)、営業利益791 百万円(同29.5%増)へ上方修正した。「駅メモ!」が下期も引き続き好調に推移し、同社の業績をけん引すると予想する。

◆ 「駅メモ!」の好調と次の牽引役不在のジレンマ
・「駅メモ!」は、過去最高売上を更新するものの、新作タイトルは芳しくない。同社は、年1 作品のペースで、新作を発表しているが、過去2 タイトルは既にサービスを終了、17/12 期に発表した新作の出足は低調である。収益を最大化するために、リソースを「駅メモ!」に集中させる方針だが、収益性と将来のための先行投資のバランス経営が今後求められよう。

◆ 投資に際しての留意点
・同社の株価は、市場拡大期待感から、16 年7 月の「Pokémon GO」発表前の水準から2 倍以上に上昇し、バリュエーション面からは相応の成長期待が織り込まれている。17 年3 月にサービスを開始した「レキシトコネクト」は足元では低調であるが、今後の株価を見るうえで重要と考える。
・同社の位置ゲーム市場におけるユニークなポジションは、今後も維持出来るものと当センターは考える。

 

>>続きはこちら(1.44 MB)

一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。