「フランス大統領選挙」候補者の顔ぶれ(欧州)

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フランス大統領は任期5年で、現在は2012年から与党・社会党のオランド氏が務めています。次回の「フランス大統領選挙」は、4月23日に第一回投票、5月7日に第二回投票が予定されています。1月下旬に、社会党など左派陣営の候補者が確定し、「フランス大統領選挙」の候補者の顔ぶれが出揃いました。最有力候補は共和党のフィヨン氏ですが、足元で不正疑惑が発覚し、先行きの不透明感が増しています。

【ポイント1】与党・社会党の候補者はアモン氏に決定

野党・共和党の予備選ではフィヨン氏が大勝

■1月、「フランス大統領選挙」に向けた与党・社会党など左派陣営の予備選が実施されました。支持率が低迷するオランド大統領が出馬しない中、アモン前国民教育相が本選挙の候補者に決定しました。

■野党では、中道右派・共和党が昨年11月に予備選を実施し、サルコジ大統領時代に首相を務めたフィヨン氏が勝利しました。また、反EUや反自由貿易協定、反移民などを唱える極右・国民戦線のルペン党首も有力候補者となっています。

【ポイント2】マクロン氏の人気が急上昇

共和党のフィヨン氏に不正疑惑が発覚

■政党からの候補者以外に、独立系候補者としてマクロン氏が立候補を表明しています。マクロン氏は元銀行員で、昨夏までオランド政権下で経済産業デジタル相を務めた人物で、まだ39歳という若さです。同氏は議員経験がなく、政治家としての経歴も浅いため、外交面や安全保障面など、その実力は未知数と見られています。

■1月下旬に発表された直近の世論調査では、マクロン氏と共和党のフィヨン氏の支持が拮抗しています。勤務実態がないにもかかわらず、妻に議会予算から多額の給与を支給したとの疑惑が報道されたフィヨン氏の支持率が低下した一方、マクロン氏の人気が急上昇しています。

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【今後の展開】マクロン氏、フィヨン氏、ルペン氏による混戦が予想される

■フィヨン氏の不正疑惑が投票日までに明らかにならないとの見方がある中、共和党では候補者の選び直し(11月の予備選ではジュペ元首相が2位)となる可能性もあります。昨年は英国のEU離脱選択やイタリアの国民投票否決など、ポピュリズムの台頭が見られ、今回の「フランス大統領選挙」では反EUなどを掲げる国民戦線のルペン党首が次期フランス大統領となるかが一つの焦点と言えます。直近の世論調査では、ルペン氏はマクロン氏やフィヨン氏に対して劣勢ですが、不透明要因もあり、混戦が予想されます。

(2017年 2月 6日)

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