「街角景気」は天候回復が後押し(日本)
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「景気ウォッチャー調査」は、内閣府が毎月実施する景況感に関する調査で「街角景気」調査とも呼ばれます。タクシー運転手やコンビニエンスストアの店長、レストラン経営者など、景気に敏感な約2,000人が調査対象(ウォッチャー)です。3カ月前と比べたその時点の景気と、2~3カ月先の景気予測を調査します。算出された指数から好不況を判断する際の中立水準は、50ポイントです。 |
【ポイント1】現状判断DIは49.3ポイントへ上昇
住宅関連を除くすべての項目で上昇
■2016年10月の「景気ウォッチャー調査」によると、「街角景気」の実感を示す「現状判断DI(季節調整値)」は、前月比+3.0ポイントの49.3ポイントとなりました。項目別では、小売り関連が同+4.8ポイント、サービス関連が同+2.3ポイントと大幅に改善し、住宅関連を除くすべての項目で上昇しました。
■街角の声には、「天候に恵まれて来客数が多く、生活雑貨関連、飲食店などはその好影響を受けている」(東北・商店街)など、天候の回復を好感するものが目立ちました。また、「例年10月は繁忙月だが、今年はインバウンドも含めた団体客が非常に多い。またインターネット予約も好調で、近年まれに見る状況となっている」(北関東・都市型ホテル)など、サービス関連の好調さを示す声も聞かれました。
【ポイント2】先行き判断DIは引き続き改善
昨年12月以来の50ポイント超
■2~3カ月後の景気を聞いた「先行き判断DI(季節調整値)」は、+1.5ポイントの51.4ポイントとなりました。2015年12月以来の50ポイント超となりました。
■街角の声には、「年末の商戦期を迎えて、客からの引き合いが増えることを見込んでいる」(北陸・通信会社)や、「半導体、医療機器などの受注量は、今後も増加する見込みである。それに伴い、人手不足が顕在化している」(東北・金属工業協同組合)などがありました。
【今後の展開】年末商戦や冬らしさに後押しされた消費の活性化に期待
■天候不順や災害が続き、消費者心理はマイナスの影響を受けてきましたが、足元では徐々にこの影響が薄れてきています。ここ数カ月高騰が続いてきた野菜価格も、ニンジンやジャガイモなどの高値水準がまだ続きそうな一方、ほかの野菜は平年並み程度の価格に落ち着いてくる見通しです。11月に入って冷え込みが強まりグッと季節が進みましたが、今後は年末商戦や、冬らしい気候となることで季節に合った消費が促されることが期待されます。
(2016年11月11日)
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