日本株市場、不安定な相場が続く

日本株市場、不安定な相場が続く

【ポイント1】 年初来マイナスに沈む

中国の景気減速懸念が強まる

■8日の日経平均株価は、前日比▲433.39円安の17,427.08円と昨年末終値を下回りました。取引開始直後は4-6月期GDP改定値が上方修正されたことを手がかりに一時100円超の上昇となりましたが、その後、8月の中国の輸入の落ち込みが嫌気され、さらに景気ウォッチャー調査の景況感悪化を受け、大きく下落しました。
■米ドル円レートは、午前は一時119円を下回る場面もありましたが、景況感悪化などから日本時間の17時時点では120.16円と円安が進みました。

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【ポイント2】8月の中国の輸入が大幅減

中国株は5営業日ぶりに反発

■8日に発表された8月の中国の輸入(米ドル建て)は、前年同月比▲13.8%と市場予想(ブルームバーグ集計)の▲7.9%を大きく下回りました。内需の減速がうかがわれます。
■上海総合指数は、統計発表後は下げ幅を広げたものの、その後、心理的節目とされる3,000ポイントに接近したことが意識され、国有ファンドが買い支えたとの見方が広がり、終値は前日比+2.9%と5営業日ぶりに上昇しました。

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【今後の展開】不安定な展開が当面続く見込み、企業収益拡大が下値を支える

■中国の景気は、景気対策の余地から大きな下振れは回避されそうです。ただし、住宅市場や公共投資の改善などで、それが確認されるには、まだ時間がかかりそうです。
■米国の利上げについては、16日~17日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)で実施される観測は後退していますが、声明文などでの情勢判断に注目が集まります。
■米利上げの見通しがより明らかになり、また、中国の景気への不安が和らぐにつれて、株価は、企業収益の拡大に沿った展開に戻ることが期待されます。

 (2015年9月8日) 

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