アイキューブドシステムズ(4495) 23年6月期は費用増が影響して増収減益の会社計画

2023/02/21

法人向けにモバイル端末等を一元管理する「CLOMO MDM」サービスを提供
23年6月期は費用増が影響して増収減益の会社計画

業種: 情報・通信業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・アイキューブドシステムズ(以下、同社)は、ビジネス用途で様々なモバイル端末を導入している法人に対し、それらの端末等を一元管理するMDMサービス及びEMMサービスを提供している。

◆ 23年6月期第2四半期累計期間決算
・23/6期第2四半期累計期間(以下、上期)決算は、売上高1,314百万円(前年同期比9.1%増)、営業利益312百万円(同31.1%減)となった。製品開発が進んだことによる開発費用の増加と製品リリースの増加による減価償却費の増加で売上総利益率が低下したことに加え、将来投資のための販売費及び一般管理費(以下、販管費)の増加が減益の主な要因である。

◆ 23年6月期業績予想
・23/6期業績について、同社は、売上高2,734百万円(前期比11.4%増)、営業利益657百万円(同20.5%減)と計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、23/6期について売上高2,783百万円(前期比13.4%増)、営業利益648百万円(同21.5%減)と会社計画を若干下回る利益水準を予想している。開発費用と製品リリースに伴う減価償却費の増加、人件費や体制強化のための費用の増加を想定した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、24/6期は前期比13.4%増収、25/6期は同14.4%増収となり、売上高営業利益率は25/6期には27.1%まで上昇すると予想した。
・23/6期は、開発費用の増加による売上総利益率の低下と、体制強化のための販管費の増加により減益となる見込みだが、24/6期以降、再度増益トレンドに転じるかどうかが焦点となる。顧客の増加により24/6期以降も増収となる可能性は高いが、NTTドコモへのOEM提供の本格化、慢性的な半導体不足による新規案件の遅延発生の可能性といった売上高を左右する要因には注意を払っておきたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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