(4317)株式会社レイ コロナ禍終わらず 回復に期待

2021/06/24

 

 

 

分部 至郎 社長

株式会社レイ(4317)

 

 

企業情報

市場

JASDAQ

業種

サービス業

代表取締役社長

分部 至郎

所在地

東京都港区六本木 6-15-21

決算月

2月

HP

https://www.ray.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数

時価総額

ROE(実)

売買単位

320円

14,328,976株

4,585百万円

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

358.02円

0.8倍

*株価は4/23終値。発行済株式数は直近短信記載の発行済株式数(自己株式を含む)。
時価総額は4/23終値×発行済株式数、ROE、BPSは2021年2月期決算短信より。数値は四捨五入。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2018年2月(実)

11,959

576

533

374

28.42

6.00

2019年2月(実)

11,471

896

882

609

42.54

8.00

2020年2月(実)

11,925

1,035

1,037

721

50.38

5.00

2021年2月(実)

7,045

-707

-496

-367

5.00

2022年2月(予)

未定

未定

未定

未定

未定

*単位:百万円、円。予想は会社予想。2017年2月期より当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益(以下、純利益については同様)。

 

レイの2021年2月期決算の概要と2022年2月期の見通しについて、ブリッジレポートにてご報告致します。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2021年2月期決算
3.2022年2月期業績予想
4.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 21/2期は前期比40.9%減収、営業損失7億7百万円(前期は10億35百万円の利益)。新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により同社の主要事業分野であるプロモーションメディア広告費は、イベント、展示会、従来型の広告販促キャンペーンの延期・中止の伴い大幅に減少する等厳しい事業環境となった。いずれの事業も2桁減収だが、経費削減等の施策も継続し販管費を抑え、テクニカルソリューション事業については黒字を確保した。配当については、新型コロナウイルス感染症による業績への影響が最悪の想定を下回ったことなどにより、5.0円の期末配当を実施する。 
  • 22/2期予想は未定。未だに新型コロナウイルス感染症の収束が見通せず、同社の主要事業分野であるイベント・展示会・コンサート・舞台等の本格的な実施再開には至っていない。新型コロナウイルス感染症の収束を見越したビジネスの問い合わせは出て来ているものの、各催事主催者の開催に対する慎重な姿勢が継続していることから、現時点では業績予想を合理的に算定することが困難なため、未定としている。配当についても未定とした。 
  • 21/2期は期初から新型コロナの影響を受け厳しい1年となった。四半期毎の推移を見ると2Q(6~8月)を底に回復基調にあり、4Q(12~2月)は経常損益については1百万円ながら黒字となった。22/2期は4月より再び緊急事態宣言が発令されており、厳しい環境下のスタートとなりそうだ。今期も新型コロナウイルス感染症の影響を期初から受けることとなるが、今後は海外に遅れつつ国内にもワクチンが浸透するだろう。暗い環境下にある中、光明は見えつつある。21/2期2Qをボトムとした業績動向や今後のワクチン浸透後の状況を勘案すると株価についても上目線で見るのが妥当だろう。 

     

1.会社概要

セールスプロモーション(SP)やテレビコマーシャル(TVCM)等の、企画、制作、プロモーション、更にはイベントまでをカバー。ポストプロダクション(編集スタジオ)機能や映像機器を保有し、実制作部隊を備える事で、顧客ニーズに合った総合的な提案やサービスができる事が強み。グループは、同社と(株)クレイ、(株)マックレイの連結子会社2社。

 

【経営理念】

・ 会社はステージ、社員をアクター、経営者を演出家、そしてお客様と株主の皆様を観客と、置き換えることができると考えております。
・ 最先端のステージ(会社)で、アクター(社員)、演出家(経営者)全員が、それぞれプロ意識に徹し、十分にその実力を発揮し、多くの観客(お客様と株主の皆様)から拍手をいただくことは大変素晴らしく、当社グループの理想とするところです。
・ 当社グループは、その理想の下、常に会社組織、投資機材の一層の拡充、最先端化と全社員の絶え間ない質的向上を経営の基本方針としております。

 

同社は、小さなベンチャー企業から発展し、広告、プロモーションや番組等の映像制作ビジネスを立ち上げてきた。その発展を支えてきたのは上記の経営理念である。この経営理念の下、強みであるデジタル映像制作加工技術及びデジタル映像演出技術を活かせる市場機会への俊敏な取り組み、そして市場より得られたリターンをデジタル技術に再投資する事で能力を高め、その高められた能力を基に新たな市場機会に挑戦する、という不断のイノベーションを経営戦略として推進している。

 

【経営方針】

同社は現在の立ち位置を、次の30年に向けた第二の創業と位置付けており、キーワードとして「100億をベースにさらなる躍進」を掲げている。現在、大手広告代理店からの直接・間接(制作会社経由)の受注が全体の50%を占めており、直接取引によるもの。次の30年に向けた企業創造では、深耕と領域拡大で大手広告代理店向けビジネスの拡大を図りつつ、エンターテイメントやMICE関連の売上構成比を引き上げていく(広告主からの直接受注や学会関連のビジネスの拡大)。また、業界再編を顧客フィールドの拡大につなげるべくM&Aの可能性も探っていく。

 

【事業セグメント】

事業は、SPやTVCM等の企画制作を行う広告ソリューション事業と保有する各種映像インフラを活用した実制作やデジタル映像機材のレンタルを行うテクニカルソリューション事業に分かれる。同社グループは、企画制作領域と実制作領域をカバーする事で一貫したサービスを提供できる事が強みだ。テクニカルソリューション事業の全売上高の6%が広告ソリューション事業向けの内部売上であり、94%が顧客向けの売上である。
20/2期の売上構成比は、それぞれ50.2%、49.8%。連結調整前利益の構成比は、それぞれ39.4%、60.6%。新型コロナ感染拡大の影響を受けた21/2期の売上構成比はそれぞれ59.2%、40.8%。

 

広告ソリューション事業
広告代理店や一般企業の広告部門を主な取引先とする。企業のSP、キャンペーン、イベント、展示会、ショールーム等の企画制作・運営を手掛けるSP・イベント部門とTVCMの企画制作を行うTVCM部門に分かれ、(株)レイと(株)クレイが事業を手掛けている。
尚、広告の制作は、クライアント及び広告代理店が方向性や戦略を決定し、戦略に基づいて企画・制作会社が詳細な実施計画を立案し、実制作作業を各種業者に発注する。上場同業者としては、SP・イベント部門でテー・オー・ダブリュー、TVCM部門でAOI TYO Holdingsを挙げる事ができる。

 

SP・イベント部門(コミュニケーションデザイン事業本部) TVCM部門(クリエイティブ・デザイン事業本部)
・各種プロモーション、イベント等の企画制作

・展示会、博覧会、ショールーム等の企画制作

・印刷物、デザイン、プレミアム商品等の企画制作

・Web等のデジタルプロモーションの企画制作

・TVコマーシャル等の企画制作

・通販番組を含むダイレクト広告の企画制作

・ミュージックPV等の企画制作

・イベント、ショールーム等の映像の企画制作

 

テクニカルソリューション事業
各種制作プロダクションやエンターテインメントの主催者等を主な取引先とする。広告ソリューション事業が提案する企画制作を実現する事業だが、現在、グループ外への売上が全体の94%を占め、広告ソリューション事業向けの社内売上は6%にとどまる。イベント、展示会、コンサート、学会、会議等で使われる映像システム、特殊演出システム、ビジネスプレゼンテーション機器等のレンタル・オペレーションサービスを行う映像機器レンタル部門と、デジタル映像を中心に各種映像(テレビコマーシャル・番組等)の編集及びDVD・ブルーレイディスク・CG制作等を行うポストプロダクション部門に分かれている。広告ソリューション事業と同じく請負事業で、主に制作会社から受注しているが、設備の償却負担がコストに占める割合が大きく、各種機材の稼働率が利益面での課題となる。上場同業者としては、映像機器レンタル部門でヒビノ、ポストプロダクション部門でイマジカを挙げる事ができる。

 

映像機器レンタル部門(イベント事業本部) ポストプロダクション部門(マックレイ事業本部)
・MICE等での大型映像機器のレンタル、オペレーション

・コンサート等の大型映像機器のレンタル、オペレーション

・ライブ中継、撮影、ネットワーク配信

・会議施設、ショールーム等への映像機器販売、運営サポート

・CM 、TV番組等の映像デジタル編集、MA制作

・CM等の撮影、デジタルアーカイブ

・CG、各種映像制作の技術サポート

・Blu-ray / DVDのオーサリング、制作全般

 

【顧客フィールド】

 

※MICE

企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨(Incentive)、国際機関・団体、学会が行う国際会議(Convention)、及び展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字をとったもの。多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントの総称。

 

 

 

(同社資料より)

 

広告フィールドに軸足を置いて事業を展開しているため、大手広告代理店向けの売上(直接及び制作会社経由の間接)が多いものの(広告代理店との取引は大手広告代理店のみ)、売上高の過半には届いておらず、エンターテイメントやMICE関連等の売上が過半を超えている。深耕と領域拡大で大手広告代理店向けビジネスを拡大させつつ、一般企業等の広告主からの直接受注やMICE関連ビジネスの売上構成比を引き上げていく考え。

 

【強み ワンパッケージサービス】

同社の強みは、制作領域と技術領域を持つ事で、映像、イベント、クリエイティブ、そしてプロモーションという4つの異なる領域をカバーし、顧客ニーズに合った総合的な提案ができる事。広告ソリューションで培ってきた企画制作力と、 IT・デジタル・映像を強みとしたテクニカルソリューションを駆使して、顧客の様々なニーズに、どの立ち位置からでも、どの段階からでも柔軟にサポートしていく。

 

2.2021年2月期決算

(1)通期(3-2月)連結業績

20/2期

構成比

21/2期

構成比

前期比

売上高

11,925

100.0%

7,045

100.0%

-40.9%

売上総利益

3,790

31.8%

1,567

22.2%

-58.7%

販管費

2,755

23.1%

2,274

32.3%

-17.4%

営業利益

1,035

8.7%

-707

経常利益

1,037

8.7%

-496

当期純利益

721

6.1%

-367

*単位:百万円

*数値には(株)インベストメントブリッジが参考値として算出した数値が含まれており、実際の数値と誤差が生じている場合があります(以下同じ)

 

前期比40.9%の減収、7億7百万円の営業損失
売上高は前期比40.9%減の70億45百万円。同社の主要市場である広告業界では、20年の国内総広告費は前年比11.2%減の6兆1,594億円となり、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により9年ぶりのマイナス成長となった。また、インターネット広告費、デジタル広告費は通年でプラス成長となったものの、同社の主要事業分野であるプロモーションメディア広告費は、イベント、展示会、従来型の広告販促キャンペーンの延期・中止に伴い大幅に減少する等、同社にとって厳しい事業環境が継続した。広告ソリューション事業、テクニカルソリューション事業がいずれも2桁減収。イベント・展示会・コンサート・舞台等の開催が長期に亘って自粛されたことや広告需要が減少したこと等により大きな影響を受けた。減収に伴い売上総利益率は前期31.8%から22.2%に低下、経費削減等の施策も継続し販管費を抑えたものの、営業損失7億7百万円(前期は10億35百万円の利益)となった。雇用調整助成金の収益を計上したことなどにより、経常損失は4億96百万円(前期は10億37百万円の利益)。税負担の減少により親会社株主に帰属する当期純損失は3億67百万円(前期は7億21百万円の利益)となった。
配当は前期と同じ5.0円の期末配当を実施する。損失を計上する結果となったものの、同社は株主への利益還元を経営の最重要課題として認識しており、新型コロナウイルス感染症の影響による業績に与える影響が最悪の想定を下回ったこと、内部留保の状況、財務状況等を総合的に勘案した結果5.0円の配当とした。

 

 

(2)セグメント別動向

20/2期

構成比

21/2期

構成比

前期比

広告ソリューション

5,982

50.2%

4,169

59.2%

-30.3%

テクニカルソリューション

5,942

49.8%

2,875

40.8%

-51.6%

連結売上高

11,925

100.0%

7,045

100.0%

-40.9%

広告ソリューション

649

39.4%

228

-64.8%

テクニカルソリューション

999

60.6%

-430

調整額

-613

-505

連結営業利益

1,035

100.0%

-707

*単位:百万円

 

広告ソリューション事業
売上高41億69百万円(前期比30.3%減)、営業利益2億28百万円(同64.8%減)。
SP・イベント部門は、4Q(12~2月)において、受注案件の納品検収時期が集中したこと等により、一定程度の回復は見られた。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により通期に亘ってイベント・展示会等の開催自粛・延期の影響を受け、業績は低調に推移した。TVCM部門についても、新型コロナウイルスの感染症に伴う緊急事態宣言の発令、撮影の延期や広告需要の減少等の影響により、業績は低調な結果となった。

 

テクニカルソリューション事業
売上高28億75百万円(前期比51.6%減)、営業損失4億30百万円(前期は9億99百万円の利益)。
映像機器レンタル部門は新型コロナウイルス感染症の影響により、イベント・展示会・コンサート・舞台等の開催が通年において自粛された影響から、大型映像機材を中心に映像機材の稼働は低調に推移し、業績は低迷した。ポストプロダクション部門については、下期よりTVCM編集事業等において一定程度の編集需要は回復しつつあるものの、厳しい事業環境下が継続したこと等により、業績は低調な結果となった。

 

(3)財政状態及びキャッシュ・フロー

財政状態

20年2月

21年2月

 

20年2月

21年2月

現預金

2,052

3,016

仕入債務

1,223

690

売上債権

3,129

1,630

未払法人税・消費税等

292

68

たな卸資産

263

218

未払金・未払費用

347

249

流動資産

5,731

5,290

賞与引当金

243

146

有形固定資産

2,972

2,790

有利子負債(うちリース債務)

1,479(559)

2,180(610)

無形固定資産

79

52

負債

3,765

3,518

投資その他

549

514

純資産

5,567

5,130

固定資産

3,601

3,358

負債・純資産合計

9,332

8,648

*(単位:百万円)

 

21/2期の総資産は前期末比6億84百万円減少し86億48百万円となった。
流動資産は4億41百万円減少し、52億90百万円となった。主な要因は、現預金の増加9億63百万円、電子記録債権(売上債権の一部)の減少5億72百万円、売掛金(同)の減少8億85百万円によるもの。
固定資産は同2億43百万円減少し33億円58百万円となった。主な要因は、有形固定資産の減少1億81百万円によるもの。
負債合計は前期末比2億47百万円減少し、35億18百万円となった。
流動負債は3億11百万円減少し、30億16百万円となった。主な要因は、買掛金(仕入債務)の減少5億32万円、短期借入金の増加5億50百万円、未払金の減少1億4百万円、未払消費税等の減少64百万円、未払法人税等の減少1億59百万円、賞与引当金の減少97百万円等によるもの。
固定負債は前期末比64万円増加し、5億1百万円となった。主な要因は、長期借入金の増加75百万円によるもの。
純資産は前期末比4億37百万円減少し、51億30百万円となった。主な要因は、利益剰余金が4億39百万円によるもの。
自己資本比率は59.3%となった(前期末59.7%)。

 

 

キャッシュ・フロー

20/2期

21/2期

前期比

営業キャッシュ・フロー

1,430

849

-580

-40.6%

投資キャッシュ・フロー

-478

-149

+328

フリー・キャッシュ・フロー

952

700

-251

-26.4%

財務キャッシュ・フロー

-574

263

837

現金及び現金同等物上期末残高

2,052

3,016

+963

+46.9%

*単位:百万円

 

21/2期末の現金及び現金同等物は前期末比9億63百万円増の30億16百万円となった。
営業CFは8億49百万円の収入となった。主な収入要因は、減価償却費の計上5億96百万円、売上債権の減少14億99百万円、雇用調整助成金の受取額2億11百万円。主な支出要因は、税金等調整前四半期純損失の計上5億6百万円、賞与引当金の減少97百万円、雇用調整助成金の計上2億23百万円、仕入債務の減少5億32百万円、法人税等の支払額2億34百万円によるもの。
投資CFは1億49百万円の支出となった。主な支出要因は、有形固定資産の取得による支出95百万円、出資金の払込による支出56百万円によるもの。
財務CFは2億63百万円の収入となった。主な収入要因は長期借入金の純増加額6億50百万円であり、主な支出要因はリース債務の返済による支出3億15百万円、配当金の支払額71百万円によるもの。

 

3.2022年2月期業績予想

連結業績

21/2期 実績

構成比

22/2期予想

構成比

前期比

売上高

7,045

100.0%

未定

営業利益

-707

未定

経常利益

-496

未定

当期純利益

-367

未定

*単位:百万円

 

22/2期予想は未定。未だに新型コロナウイルス感染症の収束が見通せず、同社の主要事業分野であるイベント・展示会・コンサート・舞台等の本格的な実施再開には至っていない。新型コロナウイルス感染症の収束を見越したビジネスの問い合わせは出て来ているものの、各催事主催者の開催に対する慎重な姿勢が継続していることから、現時点では業績予想を合理的に算定することが困難なため、未定としている。業績予想の開示が可能となった段階で、速やかに開示する方針。配当についても未定としている。
(新型コロナウイルス感染症に関するリスク情報)
新型コロナウイルス感染症の収束がいまだ見通せないことから、その影響により広告需要が大きく落ち込む場合や、同社の主要事業分野であるイベント・展示会・コンサート・舞台等の実施自粛が長期に及ぶ場合には、同社の財政状態、経営成績に重要な影響を与える可能性がある。
尚、同社では厚生労働省発表の「新しい生活様式」の実践例を実践するとともに、各業界のガイドラインも参考にした感染予防策を実行すること等により、感染リスクの低減に努めている。また、経費削減を継続するとともに、銀行融資の増額等の施策を通じて手元資金の充実を図る等、財務内容の安定に努めている。

 

 

4.今後の注目点

21/2期は期初から新型コロナの影響を受け厳しい1年となった。四半期毎の推移を見ると、売上高が16億21百万円(1Q)→11億76百万円(2Q)→18億37百万円(3Q)→24億9百万円(4Q)。同期間営業損失は2億59百万円→3億63百万円→60百万円→23百万円と2Q(6~8月)を底に回復基調にある。4Q(12~2月)は広告ソリューション事業におけるSP・イベント事業で納品検収時期が集中したこともあるが、経常損益については1百万円ながら黒字となった。また、その広告ソリューション事業では、3Q累計までは営業損失だったが通期では2億28百万円の利益となり、年を通じて施したコスト低減も効果が出てきているといえそうだ。とはいえ、22/2期は4月より再び緊急事態宣言が発令されており、厳しいスタートとなりそうだ。
一方でオンラインイベントの受注を推奨するなど、新常態への対応も進めている。今期も新型コロナウイルス感染症の影響を期初から大きく受けるが、今後は海外に遅れつつも国内でもワクチンが浸透するだろう。暗い環境下にある中、光明は見えつつある。
PBRは1倍を大きく割りこんでいる。また、20/2期実績ベースのPERは10倍を大きく割り込んでいる。株価は底這い、低迷しているが、21/2期2Qをボトムとした業績動向や今後のワクチン浸透後の状況を勘案すると株価についても上目線で見るのが妥当だろう。

 

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態、取締役、監査役の構成

組織形態 監査役設置会社
取締役 5名、うち社外1名
監査役 3名、うち社外2名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
更新日:2020年06月03日

 

<基本的な考え方>
当社は、株主をはじめとした全てのステークホルダーの皆様の信頼に応え、継続的な企業価値の向上と健全で透明性が高く、環境の変化に柔軟に対応できる経営を重要な課題と位置付け、経営効率の更なる向上を図りつつ、業務遂行の意思決定機関である取締役会の充実、コンプライアンス遵守等、コーポレート・ガバナンスの強化に向けた取組みを推進しております。また、企業活動の展開にあたり、法令を遵守し、社会倫理に従って行動するという観点から、当社グループの役員及び従業員の基本的な行動の規範を定めた「レイグループ行動規範」を策定し、役員、従業員に遵守、徹底を図っております。

 

<実施しない原則とその理由>
当社は、コーポレートガバナンス・コードの基本原則を全て実施しております。

 

東証コーポレート・ガバナンス情報サービス:https://www2.tse.or.jp/tseHpFront/CGK010010Action.do?Show=Show

 

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