インドの経済・市場動向(2018年12月前半)11月の株式市場は堅調、政策金利は据え置き

インドの経済・市場動向(2018年12月前半)

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【ポイント1】11月の株式市場は堅調

原油価格下落やルピー上昇を好感

■11月のインド株式市場は、原油価格の下落やインドルピーの上昇、米中貿易摩擦の緩和期待などを背景に、投資家のリスク選好姿勢が強まり、堅調な展開となりました。主要株式指数のSENSEXは、月間で+5.1%の上昇となりました。

【ポイント2】RBIは政策金利を据え置き
実質GDPは7.1%成長

■インド準備銀行(RBI)は12月5日、金融政策決定会合で政策金利を6.50%で据え置きました。金融
政策スタンスについては、引き締め姿勢が維持されました。足元のインフレ率が物価目標の中心値の+4%を
下回っていることや原油安から、RBIは2018年10月~19年3月のインフレ見通しを下方修正しました。

■2018年7-9月期の実質GDP成長率は前年同期比+7.1%と、個人消費の伸び縮小や輸入拡大により、
4-6月期の同+8.2%から減速しました。ただ、政府消費や設備投資の加速を主因に内需寄与度が
+9.6%ポイントに高まるなど、総じて景気は堅調といえます。

【今後の展開】原油安はインド株の追い風に

■インド経済は、インフレ率が鈍化していることから、個人消費の伸び縮小に歯止めがかかり、7%台の成長を維
持するとみられます。RBIは、前回の会合で先行きのインフレ加速を警戒して金融政策スタンスを中立から引
き締めに変更しましたが、足元のインフレ率の落ち着きから当面政策金利を据え置くとみられます。

■インフレ、経常収支、通貨安定にプラスに働く原油安は、今後も株式市場の追い風になりそうです。景気が堅
調な一方、インフレ見通しが好転しており、株式市場を取り巻く環境は改善方向にあると考えられます。

(2018年12月 6日)

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