堅調に推移する豪州経済(2018年8月)雇用と個人消費が勢いを取り戻しつつある

堅調に推移する豪州経済(2018年8月)雇用と個人消費が勢いを取り戻しつつある

【ポイント1】堅調に推移する雇用
持ち直してきた個人消費

■2018年7月の雇用者数は、短期の変動を除去したトレンド値で見て前月比2.7万人の増加となり、前月の同2.5万人増から小幅ながら加速しました。失業率は同0.1%低下の5.3%でした。

■一方、個人消費も、勢いを盛り返しつつあります。小売売上高のトレンド値を見ると、17年10月の前年同月比1.9%増を当面の底に18年6月の同3.1%増まで勢いを取り戻してきました。非資源企業の好調が、家計に波及しつつあるようです。

 
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【ポイント2】政策金利は据え置き
RBAは利上げを急いでいない

■豪州準備銀行(RBA)は、18年8月7日に開催した金融政策決定会合で、市場の予想通り政策金利を1.50%に据え置きました。

■議事要旨や、金融政策に関する報告書等によれば、「3%を小幅に上回る堅調な経済成長、緩やかに改善する失業率と物価」という、RBAの経済見通しに変化はありません。

■RBAは、景気に加えて雇用に対しても前向きの評価を下すようになったものの、重視する失業率と物価については依然、慎重な姿勢を崩していません。当面RBAの金融政策は、中立維持の見通しです。
 
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【今後の展開】豪ドルは上値の重い展開へ

■トルコリラの暴落等から、豪ドルの対円相場は一時80円を割り込みました。豪州景気は堅調ですが、トルコ情勢や米中貿易摩擦等が当面、豪ドルの重石となる可能性があります。加えて、豪州国内の政局にも注意を払っておく必要がありそうです。

 
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(2018年 8月24日)

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