電気自動車(『EV』)で提携相次ぐ

電気自動車(『EV』)で提携相次ぐ

世界的に燃費規制が強化されるなか、国内外の自動車各社は『EV』の開発を急いできました。英仏中が将来のガソリン車の販売を禁止する方向となったことなどから、世界的にガソリン車から『EV』へのシフトを加速する動きが広がってきました。それに伴い自動車各社の販売計画の『EV』シフトや海外企業や自動車部品企業などとの提携が加速し始めており、注目されます。

【ポイント1】各国はガソリン車などへの規制を強化

『EV』を巡って、国内、海外の自動車メーカーの提携が活発化

■地球温暖化への対応等から中国が2019年に『EV』などを一定比率生産することを義務付けたり、英仏中が将来的にガソリン車の販売を禁止する方向となり、自動車各社は『EV』シフトの加速を迫られています。

■こうしたなか『EV』を巡って、国内、海外の自動車各社の提携が活発化してきています。電池関連や出力制御の電動化技術と人材など自社に足りない経営資源を提携により補う狙いがあります。

【ポイント2】国内各社も提携を強化

コストダウンを進めながら『EV』を投入

■トヨタ自動車は6月1日にデンソーと『EV』向けなどの基幹部品の集約に関する検討を始めたと発表しました。生産の重複を解消する狙いで、広瀬工場をデンソーに移管するなど踏み込んだ内容となっています。また、トヨタ自動車は2020年までに中国に『EV』など新たに電動車10車種を投入する方針です。

■日産自動車と仏ルノー、三菱自動車の3社連合は2020年を目途に、『EV』向けに中型車専用となる車台を共同開発し、コストを削減して競争力を高める方針です。また、2025年度までには販売台数に占める『EV』の割合を5割超とする計画です。

■ホンダは6月7日、米ゼネラル・モーターズ(GM)と『EV』に使う高効率の電池を共同開発すると発表しました。燃料電池車でも提携するGMと関係を深め、他グループに対抗する方針です。

 

180625MK

 

【今後の展開】『EV』を巡って更に踏み込んだ提携が進むとみられる

■米フォード・モーターは6月19日、独フォルクスワーゲンと『EV』など商用車部門で提携の協議を始めると発表しました。『EV』は拡大期待が大きいものの、電池など技術面、コスト面での課題も残ります。技術補完に加えて、巨額の開発資金を分担して、負担を軽減する意味でも、更に踏み込んだ提携が進むとみられます。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

(2018年 6月25日)

印刷用PDFはこちら↓

電気自動車(『EV』)で提携相次ぐ

関連マーケットレポート

2018年 5月10日 ますます身近で広がる『自動運転車』

2018年 3月20日 電気自動車普及の鍵を握る『全固体電池』

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会