2018年度の日本企業業績見通し 2018年度も2桁増益を予想

2018年度の日本企業業績見通し 2018年度も2桁増益を予想

【ポイント1】2017年度の経常利益は前年度比+17.8%

円高となったものの失速することなく、製造業中心に増益基調を維持

■2017年度の企業業績は、売上高425.9兆円(前年度比+9.3%)、経常利益36.6兆円(同+17.8%)と、前年度比で大幅な増収増益となりました。経常利益は、製造業が同+21.3%、非製造業が同+12.7%と製造業の増益がけん引役となりました。弊社の分類による30セクターのうち、27セクターが経常増益を達成しました。増益寄与が大きかった上位3セクターは商社、自動車、民生用電子機器でした。

■なお、調査対象企業数は3月時点で224社でしたが、銘柄の入れ替えにより227社となりました。その影響で、2017年度の売上高が8.7兆円、経常利益が0.3兆円、それぞれ押し上げられました。

【ポイント2】2018年度も2桁増益を予想

円/米ドルレート108円前提でも順調な利益成長を予想

■2018年度の企業業績は、売上高450.9兆円(前年度比+5.9%)、経常利益40.3兆円(同+10.0%)と予想します。2017年度より伸び率は鈍化しますが、引き続き2桁の経常増益率が期待されます。なお、2019年度は売上が前年度比+2.7%、経常利益が同+10.2%と予想します。

■4月以降の為替前提は、円/米ドルレートが108円(前回は110円)、円/ユーロレートは130円(同135円)と円高予想となっており、経常利益は▲0.6兆円ほど下押しされると考えられます。しかし、世界経済と日本経済の緩やかな拡大が続く見通しで、日本企業は順調な利益成長が予想されます。また、原油価格の前提は70米ドル/バレル(同60米ドル/バレル)としました。
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【今後の展開】製造業、非製造業いずれも増収増益が予想される

■2018年度予想の前期比経常増益(+3.7兆円)の増益寄与度順にセクターの予想増益率を見たものが下表です。増益寄与が大きい上位セクターは通信(非製造業)、商社(非製造業)、精密機器(製造業)、資源・燃料(製造業)、などと見られます。30セクター中25セクターが経常増益となる見通しです。

■業績集計の対象227社の2018年度の会社計画は、売上が前年度比+4.8%(弊社同+5.9%)、経常利益が同+3.7%(弊社同+10.0%)となっています。例年通り保守的な見積もりとなっていますが、世界経済が拡大基調にある中、業績が上振れる可能性は高いと考えられます。
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(2018年 6月18日)

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