メキシコの金融政策は現状維持(2018年4月)物価上昇ペースの鈍化から、政策金利は据え置き

メキシコの金融政策は現状維持(2018年4月)

【ポイント1】政策金利は据え置き

市場予想の通り

■メキシコ銀行(中央銀行、以下中銀)は12日の金融政策決定会合において、全会一致で政策金利(翌日物銀行間レート)を7.50%で据え置きました。

■市場予想(ブルームバーグ集計)では、26名のエコノミストのうち24名が据え置きを予想していました。

 

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【ポイント2】物価上昇ペースは鈍化

今年は中銀目標に近づく見込み

■9日に発表された3月の消費者物価指数は前年同月比+5.04%となりました。中銀の物価目標レンジ(+2~4%)を依然上回っているものの、2017年12月の同+6.77%を直近のピークにして、物価上昇ペースは急速に鈍化しています。

■中銀は声明文で、足元の物価上昇ペースの鈍化について、これまでの利上げの成果と、野菜や果物、LPガスなどの価格下落の影響と述べています。また物価見通しについて、今後中銀目標に近づき、中長期的には+3.5%程度になるとしています。

 

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【今後の展開】ペソは一進一退が見込まれる

■メキシコ経済はここ数カ月緩やかに拡大しています。懸念されていたインフレが今年に入り落ち着きを見せ始め、今後は中銀の目標付近に収まると見られているものの、北米自由貿易協定(NAFTA)を巡る米国との交渉や、今夏予定される大統領選挙などの不透明要因があることから、中銀は当面様子見を続けると見られます。

■NAFTAに関して米国の強硬な態度はやや軟化する兆しを見せたこともあり、通貨ペソは堅調に推移しています。ただし、引き続きNAFTAを巡る米国との交渉にはまだ不透明感が続くと見込まれ、高い金利水準などが魅力ではあるものの、ペソは一進一退の展開となりそうです。

 

(2018年 4月13日)

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