アジア・オセアニアのリート市場の動向(2018年1月)長期金利が上昇する中、まちまちの動き

アジア・オセアニアのリート市場の動向(2018年1月)長期金利が上昇する中、まちまちの動き

 

【ポイント1】1月はまちまちの動き

金利上昇下、シンガポールは上昇

 

■18年1月のアジア・オセアニアのリート市場を現地通貨ベースで見ると、長期金利が上昇する中で、香港市場とオーストラリア市場は下落する一方、シンガポール市場は上昇しました。

■シンガポール市場は、17年のGDP成長率が政府予想の上限に達するなど景況感が改善し、金利上昇の影響を受けながらも小幅に上昇しました。

■香港市場は、長期金利が上昇ペースを強める中で、利益確定売りに押され、下落しました。

■オーストラリア市場は、海外から波及した金利上昇の影響などを背景に下落しました。

 

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【ポイント2】円ベースもまちまち

為替要因はマイナス寄与

 

■18年1月の騰落率は円ベースで見ても、まちまちの動きでした。1月は円相場が各通貨に対して円高となり、為替効果がマイナスに寄与しました。

■過去1年間の騰落率を円ベースで見ると、グローバル・リート市場が+3%にとどまる中、アジア・オセアニア市場全体では+18%の上昇となるなど、相対的な好調さを維持しています。

 

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【今後の展開】好業績や相対的に良好な財務状況から底堅い動き

 

■アジア・オセアニアのリート市場は、米国の長期金利上昇を契機とした世界的な株安の影響から足元で調整局面を迎えています。当面は、金利変動が急速に高まったことに伴うリート価格への影響が見込まれますが、一定の織り込みが進んだ後には、景気回復を背景とした業績動向などに注目が集まり、見直し買いが入ると思われます。他の主要リート市場との比較において、相対的に配当利回りが高く、財務状況が良好なアジア・オセアニアのリート市場は、今後も底堅い動きが期待されます。

 

 

(2018年 2月15日)

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