今年も多くの旅行需要を生む『春節』休暇

<今日のキーワード>今年も多くの旅行需要を生む『春節』休暇

『春節』は、中国の三大節句(春節・端午節・中秋節)のひとつで、旧暦の元旦(旧正月)のことです。旧暦のため、『春節』の期日は年によって変わりますが、毎年概ね1月半ば~2月半ばの期間となります。2018年の『春節』は2月16日で、休暇期間は2月15日~21日の7日間です。中国では新暦の正月よりも『春節』を盛大に祝う慣習があり、多くの人が帰省や旅行をするなど、消費に与える影響も大きくなっています。

【ポイント1】『春節』の国内旅行者数は約3億8,500万人

9,000億元もの国内消費が見込まれる

■中国旅游研究院の発表によると、2018年の『春節』休暇期間中の国内旅行者数は前年比+12%の3億8,500万人に達すると見込まれています。高速鉄道など国内の交通網が発達したことなどを背景に、国内旅行の需要は増加しており、ショッピングセンターやテーマパークなどをはじめ多くの人出が予想されています。

■また、小売やケータリングサービスなどの国内消費は、前年比+10%の9,000億元(約15.6兆円)が見込まれています。中国国内では、より質の高い製品やサービスへの需要が高まっています。例えば、環境に優しく、健康的で、より性能の良い製品であったり、スポーツやレジャーなども人気となっています。

 

 

【ポイント2】海外旅行者数は前年比+6%

日本は人気旅行先の第2位

■一方、 『春節』休暇期間中の海外旅行者数は前年比+6%の650万人が見込まれています。

■人気の旅行先上位10カ国中、日本は2位となっています。都市別では大阪と東京の人気が高いほか、雪に関連する観光が人気のようです。同期間中の日本への中国人旅行者数は34万人程度、1人当たりの旅行消費額は9,500元(約16.4万円)にのぼると見られています。

 

180209MK

 

 

 

【今後の展開】中国をはじめとする多くの訪日客によるインバウンド消費に期待

■日本政府観光局が1月16日に発表した2017年の訪日外国人旅行者数(推計値)は、前年比+19.3%の2,869万1千人と、過去最多となりました。中でも中国は、前年比+15.4%の735万6千人と韓国を上回る最大の訪日旅行国です。リピーターも増え、中国人の訪日旅行者数は増加を続けています。

■『春節』休暇は、台湾や香港など、中華圏の大型連休です。今年の『春節』も、中華圏を始めとする多くの外国人が訪日することが見込まれ、日本のインバウンド消費を支えそうです。

 

 

 

 

(2018年 2月 9日)

印刷用PDFはこちら↓

今年も多くの旅行需要を生む『春節』休暇

 

 

関連マーケットレポート

2018年02月07日 中立水準超えが続く中国の『PMI』

2018年01月23日 中国が国家規模で推進する『AI戦略』

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会