原油価格の動向(2018年1月) 原油価格は約3年ぶりの高値

原油価格の動向(2018年1月) 原油価格は約3年ぶりの高値

 

【ポイント1】原油価格は約3年ぶり高値

12月はベネズエラで減産が加速

 

■原油価格はWTIで見て、17年10月上旬に1バレル当たり50ドル割れとなりました。その後は上昇に転じ、足元では65ドル程度と、14年12月以来の水準にまで上昇しています。

■石油輸出国機構(OPEC)およびOPEC非加盟国が18年末までの協調減産を遵守する中、12月は北海油田の操業縮小や政情混乱が続くベネズエラで減産が加速しました。こうした背景などから、需給は引き締まり、原油価格が上昇しています。

 

20180130gl1

 

 

 

【ポイント2】需給は引き締まる方向

OPECの生産枠遵守が求められる

 

■OPEC月報の18年1月号によれば、17年の原油需要は世界全体で日量9,699万バレルと前年比同157万バレルの増加、18年は同じく同9,851万バレルと同153万バレルの増加となる見通しです。

■一方、供給量は、非OPEC産油国が17年は同6,409万バレル、18年は同6,542万バレル程度と予測されています。従って、OPECが現状の生産水準である同3,200~3,300万バレル程度を維持するならば、需給は引き締まると見られます。

20180130gl2

 

【今後の展開】米国の増産が見込まれ、上値の余地は限定的

 

■世界経済の好調さを背景に、18年は17年を上回る需要が見込まれています。OPEC及びOPEC非加盟国による協調減産が遵守されれば、原油価格は堅調に推移すると見込まれます。

■一方で、原油価格が上昇してくると米国でシェールオイルの生産の増加が見込まれます。このため、原油価格の上昇余地は限定的と見られます。ちなみに、18年には米国の生産量がサウジアラビアを抜いてロシアに匹敵する見通しです。

 

 

 

 

(2018年 1月 30日)

印刷用PDFはこちら↓

今日のマーケット・デイリー 原油価格の動向(2018年1月) 原油価格は約3年ぶりの高値

関連マーケットレポート

2017年12月26日 2017年の原油市場の振り返り

2017年12月 4日 OPEC、『協調減産』の期間を延長へ

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会