ブラジルの金融政策(2017年12月)0.50%利下げ、緩和サイクル継続を示唆

ブラジルの金融政策(2017年12月)0.50%利下げ、緩和サイクル継続を示唆

 

【ポイント1】0.50%の利下げ

政策金利は過去最低に

 

■ブラジル中央銀行(以下、中銀)は、12月6日の金融政策委員会で、政策金利を0.50%引き下げて、7.00%とすることを全会一致で決定しました。利下げは10会合連続で、前回会合から利下げ幅が0.25%縮小しました。政策金利は過去最低となりました。

 

 

 

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【ポイント2】緩和サイクル継続を示唆

利下げペースは減速

 

■10月の消費者物価は前年同月比で+2.7%と2カ月連続で上昇しましたが、中銀の目標レンジ(4.5%±1.5%)の下限を下回っています。

■GDP成長率が3四半期連続で前期比プラスとなるなど景気が緩やかに回復し、インフレ率が底打ちしている中で、中銀は前回0.75%、今回0.50%と、過去2回の会合で利下げペースを落としてきました。

■中銀は声明文で、次回(18年2月)の会合では、経済環境が想定通りなら利下げペースを更に落とすことが適切とし、金融緩和の継続を示唆しました。

 

 

 

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【今後の展開】レアルは上値の重い展開

 

■中銀のガイダンスによれば、18年2月の金融政策委員会では0.25%の利下げが行われる見通しです。ただし、中銀は、次回の利下げは過去の会合よりも環境変化の影響を受けやすいと指摘しました。景気回復ペースやインフレ動向に加え、テメル政権の財政健全化へ向けた年金改革の進展度合いなどによって金融緩和サイクルは影響を受けそうです。

■利下げを受けた通貨レアルは、小動きにとどまりました。金融緩和効果などによって景気は回復基調にあるものの、テメル政権の改革が遅れるリスクがあり、レアルは当面上値が重い展開となりそうです。

 

 

 

(2017年 12月 7日)

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