メキシコの金融政策(2017年5月)政策金利を0.25%引き上げ、ペソは底堅い動き

メキシコの金融政策(2017年5月)政策金利を0.25%引き上げ、ペソは底堅い動き

【ポイント1】政策金利を0.25%引き上げ

6会合連続の利上げ

■メキシコ銀行(中央銀行、以下中銀)は18日、金融政策決定会合で政策金利(翌日物銀行間レート)を0.25%引き上げ、6.75%とすることを全員一致で決定しました。通貨高を背景に市場予想(ブルームバーグ)では、政策金利の据え置きが見込まれていました。

■中銀の政策金利引き上げは、6会合連続です。

 

 

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【ポイント2】中銀は引き締め姿勢継続

インフレを抑制し、通貨安を阻止

■中銀は声明文で、物価上昇過程における連鎖を防ぐとともにインフレ期待を安定させ、物価上昇率を目標(+3%)に近づけるために利上げを決定したと説明しています。今後も物価上昇の要因や中長期のインフレ期待、メキシコと米国の金融政策の関係性などを注視していくとしました。

■4月の消費者物価の前年同月比は+5.8%と加速し、中銀の物価目標の上限(+4%)を大きく上回っています。中銀は国内のインフレが高まるなか、金融引き締めで物価上昇と通貨安を抑制する姿勢を継続するものと見られます。

 

 

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【今後の展開】メキシコペソは当面底堅い動き

■メキシコペソは、年初には1ドル=22ペソ台と過去最安値をつけていましたが、中銀の利上げやメキシコに対するトランプ米政権の政策への懸念の後退から一転して上昇し、足元は18ペソ台後半と、米大統領選直後の水準まで戻しています。

■トランプ米政権の政策が遅れるなか米金利や米ドルの上昇圧力が弱まり、新興国にマネーが流入しやすい状況にあります。中銀の引き締め姿勢も後押しとなり、メキシコペソは当面底堅い展開となりそうです。

 

 

 

(2017年 5月19日)

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