上昇続くアジア圏の「PMI」(アジア)

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「PMI」とは、購買担当者景気指数(Purchasing Manager‘s Index)の略で、景況感を表す経済指標です。「PMI」が“50”を上回れば景気拡大、下回れば縮小を示します。中国では、中国国家統計局と民間の中国メディア“財新”が中国の「PMI」を、それ以外のアジアについては、日本経済新聞社が各国・地域の「PMI」を月次で公表しています。

【ポイント1】中国(公式)の「PMI」は51.8へ上昇

8カ月連続の50超え

■中国国家統計局によれば、3月の製造業「PMI」は51.8と、景気判断の節目となる50を8カ月連続で上回りました。2月より0.2ポイント上昇し、市場予想(ブルームバーグ、51.7)を上回りました。

■一方、民間の“財新”が発表した3月の製造業「PMI」は51.2と、2月の51.7から低下し、市場予想(同51.7)を下回りました。ただし、50以上の水準が9カ月連続で続いています。

【ポイント2】ASEAN「PMI」は50.9

インド「PMI」は急回復

■日本経済新聞社が発表した3月の東南アジア諸国連合(ASEAN)の製造業「PMI」は50.9と、2月の50.3から改善しました。3カ月連続で50以上の水準となりました。

■国別でみると、ASEANの「PMI」の対象7カ国のうち、マレーシアを除く6カ国が50を上回りました。中でも、フィリピンとベトナムが高水準となっています。

■インドの製造業「PMI」は52.5と、2月の50.7から急回復しました。昨年秋のモディ政権による高額紙幣の廃止と新札への交換に伴う経済の混乱が収まりつつあることが示されています。

 

 

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【今後の展開】アジア圏経済は回復基調、アジアへの資金流入を期待

■アジア圏の製造業「PMI」が上昇傾向を示すなか、3月のアジアの株式市場は、金融引き締めなどへの警戒感からやや調整した中国を除き、軒並み上昇しました。米国の利上げペースが加速しないとの見方が広がり、アジアからの資金流出懸念が後退したことが背景です。「PMI」が示唆する通り、アジア圏の経済は今後も回復基調を維持すると見られ、投資資金が流入することが期待されます。

(2017年 4月 6日)

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