米国の金融政策(2017年2月) 新政権発足に伴う不透明感等から政策金利は据え置き

米国の金融政策(2017年2月) 新政権発足に伴う不透明感等から政策金利は据え置き

【ポイント1】政策金利は据え置き

新政権誕生で様子見の姿勢

■1月31日、2月1日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)は、市場の予想通り政策金利(FFレート)の誘導レンジを0.50%~0.75%で据え置くことを、全会一致で決定しました。

■①物価上昇率は緩やかに高まってきたものの、依然として米連邦準備制度理事会(FRB)の目標値である+2%を下回っている、②トランプ新大統領の経済政策に対する不透明感が強い、③前回12月の会合で利上げを行ったばかりである、等が据え置きの理由として考えられます。

 

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 【ポイント2】保有証券の再投資を継続

経済見通しに対するリスクは均衡

■声明文によれば、「労働市場は引き続き力強さを増し、経済は緩やかな成長を維持」する見通しです。この見通しに対する「短期的なリスクは上振れと下振れで概ね均衡」と評価しました。

■FRB保有の有価証券については、満期償還される証券の再投資を継続する方針が維持されました。保有証券の再投資に関する議論は、今回の会合でも行われたと見られますが、その内容は2月22日に公表される議事要旨を待つ必要があります。
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【今後の展開】利上げは緩やかなペースとなる見通し

■今回のFOMCでは、声明文に対する修正が小幅なものにとどまり、次回3月会合での利上げを示唆するタカ派的な要素も見当たりませんでした。景気は順調に拡大していますが、物価の安定を踏まえると、やはり利上げのペースは緩やかと予想されます。

■FOMCと同日に公表された景気指標が米経済の拡大を示唆するものだった等から、債券利回りは上昇しましたが、声明文の内容を受けて上げ幅を縮小させました。FRBの政策姿勢から判断すると、今後も債券利回りは落ち着いた推移が見込まれます。

(2017年 2月2日)

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