良好だった「年末商戦」(米国)
<今日のキーワード>良好だった「年末商戦」(米国)
米国では、11月下旬の感謝祭翌日から12月24日のクリスマス・イブまでの期間を「年末商戦」と呼びます。最近ではセールの開始日が前倒しされる一方、クリスマス後も年末までセールが実施されることから、11月と12月の2カ月間を「年末商戦」と呼ぶことも多いようです。小売業者にとっては、この期間だけで年間売上高の20%弱をあげる書き入れ時ですが、昨年の「年末商戦」は事前予想を上回る良好な結果となりました。 |
【ポイント1】2016年の「年末商戦」は良好
オンライン販売が引き続き好調
■全米小売業協会(NRF)によれば、2016年の「年末商戦」売上高は6,583億ドル、前年同期比+4.0%の増加となり、NRFによる事前予想の6,558億ドル、同+3.6%、昨年実績の同+3.2%を、ともに上回りました。
■一方、商戦期間中のオンライン売上高は、NRFの事前予想である同+7%~+10%を上回る同+12.6%の1,229億ドルでした。
■商品別にみると、家具が同+4.8%、建材・ガーデニングが同+4.5%、アパレルが同+2.5%、ヘルスケアが同+6.7%などとなっています。
【ポイント2】明るさを増す消費マインド
雇用の着実な増加が支え
■NRFは、「景気拡大ペースの加速とともに、将来に対する消費者の自信が強まってきたことを示すもの」と述べています。
■実際、米国の実質GDP成長率は16年1~3月期の前期比年率+0.8%から7~9月期の+3.5%へと期を追うに従ってペースを速め、雇用者数は月平均+17万人前後の割合で増加しています。
【今後の展開】順調な拡大が続く見込み
■良好な雇用・所得環境に加え、トランプ新政権の提唱する所得税減税の効果により、個人消費は今後も順調な拡大が予想されます。
■個人消費、ひいては米国経済の持続的な成長を背景に、利上げの継続が見込まれます。ただし、ドル高等から物価上昇率が低い水準で落ち着いているため、利上げのペースは緩慢と考えられます。
(2017年 1月 17日)
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