年末年始の海外市場動向
年末年始の海外市場動向
【ポイント1】為替市場は概ね円安基調
新興国は二極化
■2017年1月3日の為替市場は概ね円安基調の中、比較的落ち着いた推移となりました。ドル円レートは117円台と2016年末より円安水準となり、ユーロ円レートは変わらずで推移しています。
■新興国は、資源価格と国内の治安や地政学リスクで二極化する動きとなりました。比較的に国内が安定しているロシア・ルーブルやコロンビア・ペソは資源価格の上昇が好感されました。特に北海ブレントは年末に56ドル/バレル台と2015年7月以来の水準に戻りました。資源価格の先行きに対する期待から、豪ドルなども堅調です。一方、テロの発生や治安の悪化が伝えられたトルコやブラジルは下落しました。
【ポイント2】株式市場も堅調
新興国が総じて堅調
■株式市場も総じて堅調なスタートとなりました。昨年末に見られた流れが続いており、新興国株式市場の上昇が目立ちました。特に、ロシア株式市場は資源価格の回復期待や通貨高を背景に堅調となりました。RTS指数は1月3日に1,189.32と2014年9月以来の高値を更新しました。
【今後の展開】トランプ次期米大統領の政策を見極める必要
■年初の新興国株式市場の堅調さは、原油の減産が順調に進むとの期待に加え、トランプ次期米大統領の政策に対する思惑などから、リスク許容度が高まっていることが背景にあると思われます。新興国へのリスクマネー流入が今後も続くかどうかは、1月20日のトランプ次期米大統領の就任式以降の政策を見極める必要がありそうです。
(2017年 1月 4日)
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