成立した「統合型リゾート」法(日本)

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「統合型リゾート」とは、カジノや国際会議場・展示施設、ホテル、娯楽施設、ショッピングモール等が一体となった、複合型観光・商業施設のことです。英語ではIntegrated Resortと言い、この頭文字を取ってIRと略されます。「統合型リゾート」の設立・運営開始により、観光客やビジネス客の増加や関連企業の収益拡大等が期待されています。12月15日、「統合型リゾート」整備推進法(カジノ法)が国会で可決、成立しました。

【ポイント1】衆議院本会議で法案成立

1年以内に“実施法案”を策定

■12月15日未明、衆議院本会議で「統合型リゾート」整備推進法が、自民党と日本維新の会などの賛成多数で可決、成立しました。同法はカジノ、国際会議場、宿泊施設など、「統合型リゾート」の整備を推進するための基本法という位置づけです。施行後1年以内を目途に、規制基準やギャンブル依存症対策などを盛り込んだ“実施法案”の策定を政府に義務づけています。

 

【ポイント2】外国人旅行者の誘致に期待

ギャンブル依存症対策などが必要

■「統合型リゾート」整備推進法により、カジノが合法化されることは、安倍政権が推進する一層の外国人旅行者の誘致に効果的と見られます。また、「統合型リゾート」に関連する企業は、こうした規制緩和により収益拡大などが期待されています。

■「統合型リゾート」のうちカジノについては、ギャンブル依存症の増加や反社会的勢力の介入、マネーロンダリングなどが懸念されており、十分な対策が必要です。

 

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【今後の展開】東京五輪後の開業と景気浮揚効果が見込まれる

■「統合型リゾート」整備推進法をめぐる今後の焦点は、施行後1年以内の“実施法案”づくりに移ります。“実施法案”には、カジノの設置区域の選定手続きから運営業者の規制機関の設計、犯罪防止策など多岐にわたる内容が含まれます。このため、実際の開業は東京五輪の後になると見込まれ、五輪後の景気浮揚効果が注目されます。様々な施設が総合的に楽しめる「統合型リゾート」が新たな日本の観光資源となり、経済・消費活動の裾野が広がることによる経済波及効果が期待されます。

(2016年12月16日)

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