支持率の高い「ドゥテルテ大統領」(アジア)

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今年6月30日、ロドリゴ・ドゥテルテ氏が第16代フィリピン大統領に就任しました。ドゥテルテ氏は、1945年3月28日生まれの71歳です。同氏は大学卒業後、フィリピン第三位の大都市であるダバオ市の検察局に10年超勤務し、政界に進出しました。ダバオ市長を通算7期務め、その実績から絶大な支持を得て大統領に就任しました。先月末には大統領として初来日した同氏の人気について見てみます。

【ポイント1】再選に次ぐ再選で、ダバオ市長を7期!

ドゥテルテ氏が就任後、ダバオ市は治安が劇的に改善

■1988年、ダバオ副市長を経て、ドゥテルテ氏はダバオ市長に就任しました。以降3期務め、4選禁止のルールの下、いったん下院議員となりました。そして2001年から再びダバオ市長に就任し、3期務めた後、2010年には娘を市長に当選させ、自身は副市長となっています。その後、2013年から再びダバオ市長となり、通算7期のダバオ市長を務めました。ドゥテルテ氏はダバオ市長に就任してから犯罪を厳しく取り締まったことから、ダバオ市の治安は劇的に改善されました。

 

【ポイント2】国内での支持率は80%以上!

過激な発言でも海外から注目を集めている

■ダバオ市長として実績を残したドゥテルテ氏は、絶大な人気を持って、今年6月に大統領に就任しました。麻薬対策を強く打ち出していることなどが支持され、直近10月の世論調査では複数の調査機関で80%以上の支持率が示されました。

■大統領就任後のドゥテルテ氏は、国内の麻薬取締のほか、対外的にも要人などへの過激な発言が見られるなど、注目を集めています。

 

 

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【今後の展開】幅広い国との友好関係を通じて、国益の最大化を図る見込み

■今年9月、ASEAN関連首脳会議の期間中に、「ドゥテルテ大統領」と安倍首相の間で初の日比首脳会談が行われ、翌10月25~27日に大統領が来日しました。「ドゥテルテ大統領」は、ダバオ市長時代にすでに何度か来日していましたが、大統領としては今回が初来日となりました。来日中に行われた安倍首相との首脳会談や岸田外務大臣との夕食会は、友好的で生産的な内容となったことが報道されています。「ドゥテルテ大統領」は、中国やロシアとも友好的な関係を築く姿勢を示しており、特定の国に偏らない幅広い外交関係を追求することによって、フィリピンの国益を最大化しようとしていると見られます。ドゥテルテ氏の、自国を思い、自国を発展させたいという強い思いが、国民の高い支持に繋がっていると思われます。

(2016年11月 7日)

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