インドの金融政策 半年ぶりに利下げ(2016年10月)政策金利の0.25%引き下げを決定

インドの金融政策 半年ぶりに利下げ(2016年10月)政策金利の0.25%引き下げを決定

【ポイント1】政策金利を0.25%引き下げ

食料インフレの低下見通しを反映
■インド準備銀行(インドの中央銀行、RBI)は4日、政策金利(レポ金利)を0.25%引き下げて、6.25%としました。利下げは今年4月以来です。今回の利下げは、公務員給与引き上げによるインフレ上昇の影響を注視しつつも、モンスーン期に十分な雨が降ったため今後食料インフレが低下するとの見通しを反映した結果と見られます。

 

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【ポイント2】新総裁の下、MPC体制が始動

全会一致で利下げが決定
■9月に就任したパテル新総裁の下での初の金融政策決定会合でしたが、今回から合議制の金融政策委員会(MPC)へと運営方式も変更されました。MPCは6人の委員で構成されますが、このうち総裁・副総裁を含む3人はRBIから選任され、他の3人は政府が任命します。任命された委員はいずれも学者で、政権からある程度の独立性が担保されたと考えられます。こうした新体制のなか、全会一致で利下げが決定しました。MPCの各委員の金融政策に対する立場を判断する上では、今月18日に公表予定の議事録に注目です。

 

 

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【今後の展開】利下げの決定を市場は好感、今後も金融緩和は継続される見込み
■今回の金融政策に際し、事前の市場予想では大方が利下げを見込んでいたこともあり、利下げ発表後の金融市場では大きな影響は見られませんでした。

■RBIは2018年1-3月期のインフレ予想を前年比+4.5%と発表しました。足元の消費者物価指数は同+5%程度となっており、今後インフレは低下すると見込まれています。今後は政策効果を見ながら追加金融緩和が実施されると見込まれます。

(2016年10月05日)

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