1月の「外国人旅行者」好調(日本)

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日本を訪れる「外国人旅行者」の数を知るには、日本政府観光局(JNTO)が発表する“訪日外客数”が参考になります。直近2カ月分は、「外国人旅行者」の多い国・地域の推計値が公表され、それ以前の分は法務省統計に基づく暫定値として公表されます。確報値は翌年に公表されます。推計値では世界18カ国・地域、暫定値では世界36カ国・地域からの「外国人旅行者」の数が把握できます。

【ポイント1】1月の“訪日外客数”は52.0%増

中国からの旅行者は倍増以上の伸び
■日本政府観光局(JNTO)が16日に発表した1月の“訪日外客数”は、前年同月比52.0%増加の185万人となりました。主要国すべての国からの外客数が増加しましたが、けん引しているのは引き続き中国で、伸び率は同2.1倍の増加となりました。15年9月からは伸び率が4カ月連続で40%台に鈍化していましたが、1月については伸び率が加速しています。

■世界的な株安、中国経済の減速、円高の進行などにより、「外国人旅行者」の増加傾向に懸念が生じていましたが、1月の統計を見る限り、旅行者の伸びに影響は見られませんでした。

【ポイント2】中国以外も大きな伸び

クルーズ船での来日急増にも注目
■中国の出国者数は、全体で見れば最近は伸び率が大幅に鈍化している模様ですが、旅行先に日本を選択する人が増加しています。また今回、国別の入国者数が発表されている16カ国について、殆どの国が過去最高の水準となっています。これは、観光地としての日本の評価が世界的に高まっているという証と見られます。

■来日の交通手段のバラエティも広がっており、注目されます。1月の訪日中国人47.5万人のうち、クルーズ船での来日が前年比15倍の7.6万人を占めました。

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【今後の展開】日本ブームが「外国人旅行者」の増加を支える

株安、円高の影響を克服へ
世界的な株価の下落、円高の進行などが今後“訪日外客数“へ与えるマイナスの影響が懸念されます。ただし中国に関しては、日本への旅行者は、香港への旅行者の1割程度に過ぎず、日本ブームが続いているなかで今後も大幅な増加が期待されます。

2月の免税店売上げは好調
大手百貨店の2月前半の免税売上高は、中国の春節を利用した旅行者の増加で好調だった模様です。高級ブランド品の鈍化などで、1人当たりの販売単価が減少している可能性はありますが、旅行者増加の恩恵は続いていると見られます。

(2016年2月22日)

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