「ヒット商品番付」、今年は番狂わせ(日本)
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「ヒット商品」に関するランキングは、その時々の流行や経済情勢を映す指標として注目され、複数の企業や団体が発表しています。例えば、日本経済新聞社は「日経MJヒット商品番付」として、消費動向や世相を踏まえて、売れ行きや開発の着眼点、産業構造や消費者心理に与えた影響などを総合的に判断し、相撲の番付になぞらえたランキングを発表しています。 |
【ポイント1】「ラグビー桜ジャパン」が西の横綱に、東は「北陸新幹線」
昨年の横綱「インバウンド消費」関連は今年も健闘
■2015年の東の横綱は「北陸新幹線」でした。首都圏と北陸のアクセスが格段に向上し、北陸旅行ブームが起きたことから順当な番付と思われます。西の横綱には「ラグビー桜ジャパン」が選ばれました。ワールドカップ(W杯)で優勝候補の南アフリカを破った試合は、史上最大の番狂わせと言われましたが、ヒット商品番付でも同様でした。2019年には東京でW杯が開催されます。
■昨年の東の横綱「インバウンド消費」関連では、東西の関脇に「成田空港LCCターミナル」、「12の神薬(中国人が日本で買うべき薬)」が選ばれています。ちなみに「爆買い」は、今年の流行語大賞を受賞しました。
【ポイント2】意外なヒットもたくさん
サービス、イベントが目立つ
■経済や株式に関連する番付としては、「郵政3社株」、「アップルウォッチ」、「イートイン(コンビニの無料飲食スペース)」、「福山婚(結婚発表後所属事務所の株価が9%下落)」、「ちゃんりおメーカー(サンリオ)」などがランクインしました。
■近年の傾向として、これといった大型ヒット商品がなく、サービス、社会現象、タレント、スポーツなどに関連したものの番付への登場が目立っています。
【今後の展開】2016年のヒット商品は?
■来年はオリンピック開催、消費税増税の前年
2016年のヒット商品番付には、どんな商品やサービスがランクされるのでしょうか?大きなイベントとしては、北海道新幹線開業(3月)、伊勢志摩サミット(5月)、リオデジャネイロ五輪(8月)などがあげられます。また、2017年4月の消費税増税を控えて高額商品の売れ行きが良くなることが予想されます。
■電力の自由化にも注目
規制緩和関連では、4月から予定される電力小売りの自由化が注目されます。多くの企業が参入の予定で、電力のみならず、ガス、携帯電話サービスを合わせた、「トリプルセット割引」が来年の横綱候補との見方があります。他には冷蔵庫などの家電とスマホを連係させる「オムニ家電」なども注目されます。
(*)当レポートは、12月2日付の日経MJ掲載の「2015年ヒット商品番付」を基に作成しました。
(2015年12月11日)
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