日本企業の業績動向~中国への懸念が後退し下方修正に歯止め~

日本企業の業績動向~中国への懸念が後退し下方修正に歯止め~

【ポイント1】利益の改善基調が継続

当期利益は20.7%の伸び
■東証1部上場企業(除く金融)の2015年度上期(4-9月期)の決算発表状況(11月4日現在)を見ると、売上高は前年同期比+2.1%、営業利益は同+25.0%、経常利益は同+17.8%、当期利益は同+20.7%と、堅調な業績動向が持続しています。ただ、第2四半期(7-9月期)では、経常利益、当期利益が前年同期比で若干のマイナスに転じており、中国や米国経済の失速の影響が見られます。

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【ポイント2】内需堅調、外需低迷

石油石炭製品は赤字
■4-9月期を業種別に見ると、電気・ガス業、化学、医薬品、卸売業、空運業、不動産業などがけん引しました。小売業も訪日外国人の増加による需要拡大で好調な業績となりました。

 ■一方、エネルギー価格の下落を反映して石油石炭製品が赤字となったほか、鉄鋼、機械、精密機器、非鉄金属などが減益となりました。

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【今後の展開】来年度も最高益更新

■今年度、来年度ともにグローバル経済の回復を背景に最高益を更新すると期待されます。また、企業業績予想の修正動向を見るリビジョンインデックスは10月22日以降、下方修正に歯止めがかかりつつあります。引き続きインバウンド需要が強含んでいる中、中国に対する懸念が後退し、米国の内需も堅調さを維持しています。企業業績に対する期待が再び改善する可能性があります。

(2015年11月5日) 

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