ECBは12月に追加金融緩和へ

ECBは12月に追加金融緩和へ

【ポイント1】政策は現状維持

12月にも追加緩和へ
■欧州中央銀行(ECB)は22日、政策金利、預金金利を、それぞれ0.05%、マイナス0.20%に据え置き、月600億ユーロの国債などを購入する量的金融緩和策を2016年9月末まで継続する方針を維持しました。

■また、声明文では、景気や物価の下振れ懸念が強まっており、12月の理事会で緩和度合いを精査することに言及し、追加金融緩和を示唆しました。

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【ポイント2】デフレの脅威に対処

市場は、株高、ユーロ安の反応
■ドラギ総裁は会見で、デフレによる実質債務増加が経済の下振れにつながるリスクに言及し、9月に前年同月比▲0.1%となったインフレ率を、目標である2%近くに引き上げる重要性を強調しました。 

■12月にも追加金融緩和が実施されるとの示唆を受けて、株価は上昇、国債利回りは低下、ユーロは対米ドルで下落の反応となりました。

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【今後の展開】焦点は、緩和の有無から、追加金融緩和の内容へ

■ドラギ総裁の会見で、2~3人のメンバーから今回の理事会で追加緩和に踏み切るべきとの示唆があったことが明らかにされました。12月の理事会では、経済と物価の見通しが見直される見込みであり、新たな見通しに基づき、追加金融緩和の内容が話し合われると見られます。

■ドイツ国債の利回りは、今後も緩やかな金融緩和が継続するため、低位での推移が見込まれます。為替市場では、ユーロが弱含むと見られるものの、対円では日銀の追加金融緩和への期待もあり、方向感のない展開が見込まれます。株式市場では、金融緩和と堅調な企業業績を背景として、底堅い展開が予想されます。

(2015年10月23日) 

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