中国のGDP成長率(2015年7-9月期)~投資や輸出の減速により、成長率は6%台に鈍化~

 中国のGDP成長率(2015年7-9月期)~投資や輸出の減速により、成長率は6%台に鈍化

【ポイント1】リーマンショック以来の6%台

消費などの第3次産業は底堅い
■19日に発表された中国の7-9月期の実質GDP成長率は、前年同期比+6.9%と4-6月期から鈍化しました。消費などの第3次産業は底堅いものの、投資の減速や輸出の減少により、成長率が鈍化しました。6%台の成長率は、リーマンショックの影響から落ち込んだ2009年1-3月期以来です。

■ただし、市場予想(ブルームバーグ集計)の同+6.8%を若干上回ったことから、上海総合指数は発表後、上昇傾向となっています。

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【ポイント2】次期5カ年計画では、消費やサービス業を主軸に

成長率目標は下方修正へ
■26日~29日の共産党中央委員会第5回全体会議(5中全会)では、来年から始まる次期5カ年計画の骨子が固まる予定です。消費やサービス業などの第3次産業の拡大に引き続き重点が置かれる見通しです。

■過剰生産設備削減などの構造改革も引き続き進める方針と見られ、経済成長率の目標が6%台に下方修正されるとの見方があります。

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【今後の展開】追加金融緩和と公共投資強化により、景気底割れ回避へ

■地方政府債務の圧縮から不動産開発投資の抑制が続いていることや、鉄鋼業などの過剰生産能力を削減する必要から、鉱工業を中心とした景気減速は当面続く見通しです。

■一方、市場では次期5カ年計画の重点政策への期待が強まっています。PPP(官民連携)による公共投資拡大、国有企業改革、製造業の高付加価値化、一帯一路戦略の強化に加え、追加金融緩和による企業の資金繰りの下支えなどにより、景気の底割れ回避が見込まれます。

 (2015年10月19日) 

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