良好さを維持する「消費マインド」(米国)

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「消費マインド」とは消費者の購買意欲、収入や経済状況に対する感覚のことであり、雇用、所得と並んで個人消費を決定する重要な要素のひとつです。米国には「消費マインド」を表す指標がいくつかありますが、歴史が古く、調査対象も全米5,000世帯と大きいコンファレンスボード消費者信頼感指数の信頼性が高いようです。景気、雇用、所得の現状と6カ月先の見通しに関するアンケート調査の集計結果を指数化したものです。

【ポイント1】9月の信頼感指数は2ヵ月連続の上昇

将来指数は低下したが、前月の急騰の反動と考えられる
■2015年9月の消費者信頼感指数は103.0となり、8月の101.3から上昇しました。構成指数のうち、将来指数は前月の91.6から91.0に小幅低下となったものの、現状指数が同じく115.8から121.1へと上昇したためです。
■将来指数は低下しましたが、8月の上昇率が前月比+11.3%と大幅だったことを踏まえると、9月の低下は8月の急騰の反動だった可能性が高いと考えられます。

【ポイント2】「消費マインド」は雇用、所得の順調な拡大を示唆

実質個人消費の拡大ペースが前年比3%程度となることを示唆
■現状指数のなかの雇用の評価を見ると、「求人数は豊富」との回答割合から「求職は困難」との回答割合を引いた指標は、失業率と高い相関関係を持っています。9月の値は+0.8でした。2カ月連続の上昇です。これを用いて推計した9月の失業率は5.1%となりました。完全雇用の水準を維持する見通しです。
■他方、将来指数は個人消費との間に強い連動性を持っています。足元の雇用・所得環境よりも将来に対する見通しの方が消費に強い影響を及ぼすことを示すものです。両者の関係から判断すると、個人消費は前年比+3%程度の順調なペースで拡大を続ける見通しです。

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【今後の展開】米国経済を支える雇用、生産、所得、消費の好循環

■実際、8月の実質個人消費支出は前月比+0.4%と高い伸びを示しました。前年同月比でも+3.2%と+3%台の伸びを継続しています。
■米国では、生産増が、雇用、所得、消費を拡大させ、それが再び生産増につながるという好循環が働いています。今後も順調な成長が見込めそうです。

(2015年9月30日)

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