「街角景気」、世界的な株安が影響(日本)

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「景気ウォッチャー調査」は、内閣府が毎月実施する景況感に関する調査で「街角景気」調査とも呼ばれます。タクシー運転手やコンビニエンスストアの店長、レストラン経営者など、景気に敏感な約2,000人が調査対象(ウォッチャー)です。3カ月前と比べたその時点の景気と、2~3カ月先の景気予測を調査します。算出された指数から好不況を判断する際の中立水準は、50ポイントです。

【ポイント1】現状判断DIは7カ月ぶりに中立を下回る

中国の景気減速懸念が影響
■8月の「景気ウォッチャー調査」(調査期間8月25日~31日)は、「現状判断DI」が前月から2.3ポイント低下の49.3ポイントと7カ月ぶりに中立の50ポイントを下回りました。中国の景気減速懸念から世界的な株安となり消費マインドが低下したと見られます。
■街角の声には、「ここにきて中国の景気減速の影響か、株価が下がり、景気減速とまではいかないが、これまで伸びてきた勢いがなくなり、停滞感が出てきた(南関東の商店街)」といった声が聞かれました。

【ポイント2】先行き判断DIも8カ月ぶりに中立を下回る

世界的な株安を不安視する声も
■2~3カ月先の見通しを示す「先行き判断DI」は、前月から3.7ポイント低下の48.2ポイントと8カ月ぶりに中立の50ポイントを下回りました。「現状判断DI」と同様に世界的な株安が影響したと見られます。
■街角の声には、「急激な世界株安が年末にどのように影響するのか未知数である。特に、インバウンド消費に急ブレーキがかかる可能性がある(南関東の家電量販店)」など、世界的な株安を不安視する声が聞かれました。

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【今後の展開】株式市場が落ち着くにつれ、賃金上昇が消費マインドを後押し

■株式市場が落ち着くにつれ、悪化に歯止め
今回の調査では、中国の景気減速懸念が強まり世界的に株安となった影響がうかがわれました。中国の景気は、景気対策の余地から大きな下振れは回避されると見られ、株式市場が落ち着くにつれ、さらなる景況感の悪化に歯止めがかかることが期待されます。

■シルバーウィークでの消費支出増に期待
消費マインドは、賃金上昇に加え、ガソリンなど物価の落ち着きから、今後、改善が期待されます。また9月はシルバーウィークを控えており、行楽などサービスを中心に消費支出の増加が見込まれ、ウォッチャーの景況感が改善することが期待されます。

(2015年9月9日)

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