消費の新潮流は「極端」や「触感」(日本)

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「極端」消費とは、ビールを例にとると、平日はスーパーなどのプライベートブランド(PB)商品で節約し、週末などの特別な日には、プレミアム・ビールを購入して贅沢をする消費行動を指します。また、小売などの販売現場では、触った時のリアルな感触や指先の感覚などの「触感」を重視した商品が売れ筋となっています。こうした消費の新潮流から、ヒット商品が生まれ、消費市場が活性化されることが期待されます。

【ポイント1】普段は節約し、たまに高級品で贅沢

消費者は選別を厳しく
■日経MJが7月に全国約1,000人の男女を対象に、4-6月期の消費動向アンケートを実施しました。これによると、「今後の支出動向」について、食料品を「増やす」と答えた回答者の割合は全体の16.9%と支出費目の中で最も高くなる一方、同費目を「減らす」とした回答も36.9%と高い結果でした。
■たまに少し高い商品を買って生活に潤いをもたらす一方、普段は節約し、メリハリをつける最近の消費行動の特徴が示唆されます。ビール、ヨーグルト、刺し身、牛肉などに、「極端」消費が見られるようです。

【ポイント2】触った感触を重視へ

リアルなボタンの押し応えを追求
■最近の小売現場では、商品を選ぶ時、無意識に触った時の感触や感性を重視する特徴が見られます。ボタンのリアルな押し応えを追求した携帯電話やゲーム機、ソフトな触り心地にこだわった衣類などの販売が伸びています。絹のような肌触りのティッシュペーパーが登場し、支持を得たことは記憶に新しいところです。

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【今後の展開】消費の新潮流による市場の活性化に期待

■消費者の購入意欲喚起が企業の課題
日本では、消費欲が充足し、消費市場が飽和状態にあるとよく言われます。しかし、商品の入れ替え頻度が高いコンビニエンスストアは、既存店、前年同月比ベースで販売額が増加傾向にあります。消費者の購入意欲を喚起する商品の開発が企業に求められています。

■「極端」消費や「触感」重視が新潮流へ
中国では、インターネット消費や農村部の消費拡大が「消費の新潮流」と言われています。日本では、「極端」消費や「触感」を重視した商品など、消費者の感性をとらえた所に、ヒット商品が生まれる可能性があります。消費の新潮流による、消費市場の活性化が期待されます。

(2015年9月3日)

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