米国のISM景況感指数(2015年7月) ~製造業は小反落、非製造業は大幅続伸~

米国のISM景況感指数(2015年7月) ~製造業は小反落、非製造業は大幅続伸~

【ポイント1】 製造業は2ヵ月振りの下落

在庫循環は上昇局面

■7月のISM製造業景況感指数は、総合指数が52.7ポイントとなり、前月の53.5ポイントから0.8ポイントの低下となりました。ただ、総合指数を構成する5指標のうち、前月から下落したのは雇用、在庫の2指標にとどまり、需要の動向を示す新規受注、生産、入荷遅延の3指標は上昇しました。
■しかも新規受注指数と在庫指数の差は、6月の3.0ポイントから7.0ポイントに一段と拡大しました。在庫を上回るペースでの需要増が続いていること、つまり在庫循環の上昇局面にあることを示しています。

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【ポイント2】 非製造業は大幅続伸

企業活動が力強く拡大

■7月のISM非製造業景況感指数は、総合指数が60.3ポイントとなり、前月の56.0ポイントから4.3ポイント上昇しました。
■内訳を見ると、事業活動、新規受注、入荷遅延、雇用の4指標が、揃って前月から上昇しました。売上高の動向を示唆する事業活動指数、新規受注指数は、ともに60を超える高い水準にあります。非製造業の活動は力強く拡大していると見られます。

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【今後の展開】 米景気は順調に拡大、早ければ9月にも利上げの見通し

■ISMの製造業と非製造業指数を合成した指数は米国経済の活動状況を表していると考えられます。そこで総合指数を合成すると、7月は59.1となり、4-6月平均の55.9から上昇しました。過去の関係から判断すると、7-9月期の実質GDP成長率は、前期比年率3%超となる可能性があります。
■米国では、生産増が雇用、所得、消費の拡大を通じて生産のさらなる増加を促すという好循環が働いています。年後半も順調な成長が予想され、早ければ9月にも利上げが実施される見通しです。ただし、物価が落ち着いていることなどから、利上げのペースは緩やかなものとなりそうです。

 (2015年8月6日) 

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