「NISA」口座、着実に増加(日本)
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「NISA」は、英国の個人貯蓄口座「ISA」を参考にした日本版ISA「少額投資非課税制度」のことで、2014年1月にスタートしました。証券会社や銀行などに専用の「NISA」口座を開設し、同口座を通じた上場株式や株式投資信託(投信)などの金融商品の投資で得た分配金や譲渡益が非課税になる制度です。2016年からは投資上限額の引き上げや「ジュニアNISA」制度が開始される予定です。 |
【ポイント1】 「NISA」口座による買付額は着実に増加
「NISA」口座の稼働率も上昇
■日本証券業協会(日証協)が7月16日に発表した「主要証券会社10社のNISA口座利用状況」によると、6月末の「NISA」口座数は約447万口座と昨年12月末から10%増加しました。今年1月から6月までの主要証券会社10社の「NISA」口座での買付額は1兆48億円となり、制度がスタートした昨年1月からの累計では2兆4,237億円に達しました。
■「NISA」口座のうち、実際に買付けがあった口座の割合(稼働率)は6月末で52.2%となり、昨年12月末の45.1%から上昇しました。
【ポイント2】 株価上昇で家計の金融資産が増加
「投資信託」の資金フローは購入超過
■日銀が6月29日に発表した「資金循環統計」によると、3月末の家計の金融資産は約1,708兆円と2014年12月と比べ約11兆円増加しました。株価の上昇で「株式・出資金」が約13兆円増加したことが影響しました。「株式・出資金」は、資金フロー(取引額)では、約1兆円の売却超過でした。
■一方、「投資信託」は、資金フローで約3兆円の購入超過でした。3月末の資産規模は、約95兆円と昨年末からちょうどこの購入超過分だけ増えた形です。「投資信託」の増加は、購入分が寄与しており、「NISA」の普及なども一役買っていると見られます。
【今後の展開】 2016年から「NISA」制度が拡充
■2016年から「ジュニアNISA」スタート
2016年1月から20歳未満も条件付きで「NISA」が利用できる「ジュニアNISA」の口座開設の受付が始まり、また従来の「NISA」口座の年間投資上限額が100万円から120万円へ引き上げられます。「NISA」を利用した節税制度が拡充されることで、さらなる「NISA」の普及拡大に期待がかかります。
■「NISA」は積立投資にも利用可能
「NISA」は積立投資でも利用できます。少額で投資を始めることができ、投資時期を分散させるなどの利点があり、若年層への「NISA」の普及が期待されます。「NISA」を通した投資の拡大で、「貯蓄から投資へ」の流れが進むことが期待されます。
(2015年7月28日)
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