FM 今月のポイント(2015年6月)

2015/06/01

*「セル・イン・メイ」が懸念された5 月でしたが終わってみれば大幅続伸の一ヶ月でした(5月の月間の上昇率は5.34%で上げ幅は1043 円だった。上昇率は2月の6.35%(上げ幅は1123円)以来3カ月ぶりの大きさだった。月足では5カ月連続の上昇で、2012 年8月~13 年4月にかけて9カ月続伸して以来の長さとなった)。月末にかけては日経平均株価が11 連騰を記録しました(1979 年11 月以来の大記録)⇒不気味な強さを感じますね。

*日本株の強さの背景は外国人投資家の資金流入が続いているからです(5 月3 週の資金流入額は1 兆円超:対して個人投資家は投資信託を含めて1 兆円の売り越し)。外国人投資家の旺盛な日本株買いの背景は世界的な過剰流動性の拡大と米国景況感の緩やかな回復持続という2 大前提が健在だからです。もう忘れがちですが、4 月の後半から5 月初めにかけて調整局面を迎えました⇒その局面ではこの2 大前提が揺らぎました。米国で1~3 月GDP が下振れしたことをきっかけに米国景況感の先行きに疑念が持たれました(ISM 製造業景況感指数も6 ヶ月連続低下)。そして低調な景況感が続きデフレが深刻化すると考えられていた欧州に復調の兆しが出ました(ドイツのCPI が0.3%のプラス)。このあわせ技で一気にアンワインドが進み、世界の金融株式市場は大幅な調整を余儀なくされたわけです。ところがアンワインドは極めて短期間で終了、もとの世界的な株高基調が戻ってきました。特別なきっかけが在ったわけではなく、過剰流動性の大きさが長期間のアンワインドを許さなかったようです。

*それにしても米国と比較して日本株の強さが際立ちます⇒5 月の米国株式市場は1.7%の上昇です(SP500 ベース、28 日まで)⇒完全にNY 株式市場との連動性が無くなっています。この原因は当然ながら金融政策の方向性の違いです。イエレンFRB 議長は23 日、米ロードアイランド州プロビデンスの商工会議所で講演、このところの経済減速は「一時的要因」が背景にあり、一部の指標が弱含んでいることについては「統計上のノイズ(雑音)」の可能性があると指摘し、今後は力強さを増すとの見方を示しました。イエレン議長が景気先行きに自信を示したことで、FRB ができるだけ早期に利上げへの地ならしをしたいと考えていることが鮮明となった格好です(イエレン議長は、低インフレが長引いている点に言及、経済見通しは常に極めて不透明としながらも、雇用とインフレの目標を達成するまで金融引き締めを遅らせれば、経済を過熱させる恐れがあると述べました。「そのため、景気回復が想定通り継続すれば、年内のいずれかの時点でFF 金利の誘導目標の引き上げを開始することが適切になると予想している」とした)。6 月の利上げ開始は難しいと思いますが、9 月利上げが現実味を帯びてきました。ドル円相場は月末にかけて一気に124 円台までドル高が進行しています⇒ドル高は米国企業の収益を圧迫、反対に日本企業の収益を牽引します⇒米国株に対して日本株がアウトパフォームする所以です。過剰流動性の拡大の中、米国経済が緩やかに回復(年内利上げできる環境)するシナリオは日本株をまだまだ押し上げます。11 連騰のその後も強気で臨みたいと思います(短期的には反動安が想定される)。

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