デジタル・インフォメーション・テクノロジー<3916> コンピュータ販売の不振を業務システム開発の拡大でカバーして成長が持続しよう

2017/05/09

組込みシステムの開発・検証やコンピュータ販売を手掛ける情報サービス企業
コンピュータ販売の不振を業務システム開発の拡大でカバーして成長が持続しよう

業種:情報・通信業
アナリスト:大間知 淳

◆ 組込みシステムの開発・検証に強みを持つ情報サービス企業
・デジタル・インフォメーション・テクノロジー(以下、同社)は、金融業や通 信業などの業務システム開発や運用サポートを主力事業としており、組 込みシステムの開発・検証、カシオ製コンピュータや自社製ソフトウェア 商品の販売も手掛ける独立系の情報サービス企業である。

◆ 17 年 6 月期上期決算は 5%増収、3%営業増益
・17/6 期第2 四半期累計期間(以下、上期)の決算は、5.4%増収、3.4%営 業増益、4.0%経常減益であった。コンピュータ販売や組込みシステムは 減少したものの、主力事業である業務システム開発や運用サポートが大 幅に拡大したことなどにより、小幅ながら営業増益を確保した。

◆ 17 年 6 月期の会社計画は 7%増収 9%営業増益を維持
・17/6 期について、7.2%増収、8.7%営業増益、1.1%経常増益を予想して いる計画を、同社は据え置いた。セグメント別売上高の予想については、 業務システム開発を増額した一方、コンピュータ販売を減額した。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、コンピュータ販売を減額す る一方、業務システム開発を増額したことなどを受けて、17/6 期の業績予 想を修正し、売上高は10,065百万円→10,193万円(前期比9.1%増)に、 営業利益は 603 百万円→607 百万円(同 15.6%増)に引き上げた。

◆ 18 年 6 月期以降も業務システム開発の拡大により成長持続へ
・当センターは、18/6 期以降についても、コンピュータ販売の見通しを引き 下げたものの、業務システム開発の見通しを引き上げたことにより、全体 としては同社の成長が持続すると予想している。また、予想には織り込ん でいないものの、当センターは開発を進めている 2 つの IoT 関連製品の 動向に注目している。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。