Hamee<3134> アジア・日本のコマース事業と IT 事業で稼ぐ独自の利益モデルを構築した

2017/02/17

スマホグッズの販売とネット通販支援のシステム開発を手掛ける複合型ネット企業
アジア・日本のコマース事業と IT 事業で稼ぐ独自の利益モデルを構築した

業種:小売業
アナリスト:大間知 淳

◆ スマホグッズの販売と EC バックオフィスシステム開発を兼営
・Hamee(ハミィ、以下、同社)は、スマートフォン用のアクセサリーを中心と したインターネット販売と卸販売(コマース事業)、EC 事業者向けクラウド 型バックオフィス業務支援システムの開発・提供(プラットフォーム事業) を手掛ける複合型のインターネット関連企業である。

◆ 17 年 4 月期上期決算は 26%増収 167%営業増益
・17/4 期第 2 四半期累計期間(以下、上期)の決算は、前年同期比 26.1% 増収、166.6%営業増益であった。プラットフォーム事業の順調な成長が 継続したことに加え、「iFace」シリーズの爆発的な売れ行きにより、コマー ス事業の利益が急拡大したことが大幅増益の主因である。

◆ 17 年 4 月期の会社計画は 71%営業増益に上方修正された
・上期実績を踏まえて、同社は、前期比 15.0%増収、18.1%営業増益とし ていた 17/4 期計画を、15.0%増収、70.8%営業増益に修正した。プラット フォーム事業及びコマース事業全体の売上高については期初予想を据 え置き、商標権を取得した iFace 商品の拡販により収益性が大幅に向上 したコマース事業の営業利益の計画を引き上げた。
・証券リサーチセンターは、想定以上に売上総利益率が上昇しているコマ ース事業を中心に従来予想を見直し、売上高7,481百万円→7,697百万 円(前期比 18.4%増)、営業利益 547 百万円→882 百万円(同 95.8%増) に修正した。

◆ アジア・日本のコマース事業と IT 事業で稼ぐ利益モデルを構築
・iFace 商品の商標権の獲得と拡販、自社企画商品比率の上昇によって、 収益性が小売を下回る卸売を兼営したままで、同社のコマース事業の収 益性は SPA 企業並みに向上した。
・17/4 期上期決算において、韓国を中心とするアジアのコマース事業、日 本のコマース事業、IT 事業(プラットフォーム事業)の順番で利益を上げ るという、日本企業としては極めて珍しい独自の利益モデルを構築した 点を評価したい。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。