フツパー(478A)継続取引の積み上げと取引社数の拡大で25年12月期は堅調な決算

2026/02/25

AI技術で日本の製造業の課題を解決
継続取引の積み上げと取引社数の拡大で25年12月期は堅調な決算

業種:情報・通信業
アナリスト:髙木伸行

◆ AI技術で製造業の課題を解決
フツパー(以下、同社)は、足元では製造業の現場にまで降りたAIサービスの提供に注力している。主なサービスとして、外観検査自動化AI「メキキバイト」をはじめとする「画像認識AIサービス」、顧客のビッグデータのAI分析サービスである「カスタムHutzperAI」などの「分析AIサービス」などを提供している。

25/12期の売上構成比は画像認識AIサービスが72.6%(24/12期61.0%)、分析AIサービスが24.5%(同37.4%)、残りはAIによる人材配置最適化システム「スキルパズル」及び、インターネット接続不要の生成AIソリューション「ラクラグ」を提供する「その他AIサービス」で2.9%(同1.5%)であった(図表1)。

◆ 画像認識AIサービス
画像認識AIサービスの主力プロダクトであるメキキバイトは、顧客企業の製造ラインや検査対象に適した照明・カメラなどの選定から設置までの光学設計をはじめ、検査対象の不良検出のための最適なAIモデル構築並びに不良品の排除機構連携までを一気通貫で提供している。

AI判定は現場にあるPCに搭載したエッジAI注1として提供することにより、高速処理を可能にしている。また、システムの継続的な運用に向けてはクラウドシステムであるHutzper Insightを管理アプリケーションとして提供し、顧客自身によるAIモデルの精度の向上、品質管理を支援している。

ハードウェアのスポット販売に加えて、初年度はAI構築を20万円/月で、クラウド管理機能であるHutzper Insightのライセンスを98,000円/月で提供している。2年目以降はHutzper Insightのライセンス収入をサブスクリプションで得ている(一部、Hutzper Insightを伴わないソフトウェアだけの販売もある)。

メキキバイトは、「目利き能力を備えたアルバイト」として、気軽に利用してもらいたいという想いがサービス名に込められているように、初期投資リスクを最小化でき、負担の少ない月額制での利用が可能となっている。従来のAI検査システムを自前で構築すると、設備投資やモデル構築費などで3千万円から1億円といった費用が必要となるケースと比較すると、同社システムは利用に向けてのハードルが極めて低い。

◆ 分析AIサービス
顧客が保有するビッグデータを活用し、高度な分析力を活かして顧客のAI構築を支援するカスタムHutzperAI などの分析AIサービスを提供している。

現場データをもとにした在庫予測や故障予測等の分析サービスをスポット販売している。同社にとっては分析サービスを入口に次のビジネスにつながる可能性をもたらしてくれるとともに、ノウハウの蓄積にもつながる事業となっている。

◆ その他AIサービス
その他AIサービスとしては、製造工程従事者のスキルに応じてAIにより人材配置を最適化するシステムであるスキルパズル、及び蓄積された社内ナレッジをインターネット接続不要で活用できるローカル生成AIソリューションであるラクラグを提供している。

スキルパズルは、生産計画に基づき、社員の能力や出退勤情報等から最適なシフト配置を瞬時に提案し、顧客企業の業務負担を軽減し、多能工化やスキルアップを促進できるサービスである。利用人数に応じた従量課金によるサブスクリプション型で提供されている。

ラクラグは、人手不足や世代交代に伴う経験値の希薄化という製造業共通の課題に対し、情報管理されたオンプレミス環境で安全にナレッジを循環させる仕組みをつくり、ベテランの知見を組織全体で活用できる形に変換して、生産性と品質の向上を支援している。情報セキュリティに敏感な会社や研究開発部門での利用に適している。

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