ナルネットコミュニケーションズ(5870)管理台数の増加や料金引上げにより、26年3月期以降の業績回復を予想

2025/01/31

リース会社等が保有する自動車のメンテナンス管理等を受託
管理台数の増加や料金引上げにより、26年3月期以降の業績回復を予想

業種:サービス業
アナリスト:大間知淳

1.会社概要
・ナルネットコミュニケーションズ(以下、同社)は、自動車リース会社等の自動車関連企業から法人・個人ユーザーに対する車両管理及びメンテナンス管理等の業務を受託する自動車関連BPO事業を展開している。
・24/3期の事業別売上高構成比は、メンテナンス受託(法人向けリース会社から車両のメンテナンス管理を一括受託)が81.6%、BPO(リース会社等から部分的な業務を受託)が5.4%、MLS(個人向けリース会社から特定の業務を受託)が4.8%、その他が8.2%であった。

2.財務面の分析
・19/3期(旧ナルネットコミュニケーションズ)から24/3期にかけて、管理台数の拡大等により、売上高は年平均8.1%増加したものの、売上総利益率の低下や、LBOに伴うのれん償却額及び顧客関連資産償却額の計上等により、経常利益は同0.8%減少した。
・24/3期業績については、管理台数の増加等により、売上高は前期比9.2%増加したものの、タイヤ価格の上昇等に伴う売上総利益率の低下により、営業利益は同2.3%の増加にとどまった。

3.非財務面の分析
・知的資本の源泉は、メンテナンス受託の豊富な経験、ノウハウ等にある。

4.経営戦略の分析
・同社は、成長戦略として、メーカー系リース会社向けを中心とした管理台数の拡大及び新たなマーケットへの参入による売上高の拡大、BPO契約の増加及びメンテナンス受託事業における原価改善による売上総利益の拡大、オペレーションの強化を掲げている。

5.アナリストの評価
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、25/3期の業績について、原材料高等で大幅減益となった25/3期中間期実績や同社の施策等を踏まえ、前期比10.8%増収、6.4%営業減益と予想した。
・当センターでは、大手顧客との取引拡大や新規顧客の開拓による管理台数の増加や契約料金の引上げ等を想定し、26/3期は前期比14.7%増収、28.0%営業増益、27/3期は同11.7%増収、20.8%営業増益と予想した。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。