レオクラン(7681) 受注端境期に入るため23年9月期は減収減益の会社計画
医療施設や介護・福祉施設の新増改築案件を得意とする「狩猟型」医療機器商社
受注端境期に入るため23年9月期は減収減益の会社計画
業種: 卸売業
アナリスト:藤野敬太
◆ 会社概要
・レオクラン(以下、同社)は、医療施設や介護・福祉施設の新増改築案件の支援を得意とする「狩猟型」スタイルの医療機器商社である。新増改築時の基本計画提案、設計、設備工事等をワンストップで手掛けている。
◆ 22年9月期決算
・22/9期決算は、売上高29,767百万円(前期比13.0%増)、営業利益650百万円(同13.0%増)となった。メディカルトータルソリューション事業の一括販売案件が大型化したため売上高は期初計画を上回ったが、それ以外の事業の採算性の低下等により、利益は期初計画を下回った。
◆ 23年9月期業績予想
・23/9期業績について、同社は、売上高25,000百万円(前期比16.0%減)、営業利益550百万円(同15.5%減)を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、23/9期の業績を、売上高25,085百万円(前期比15.7%減)、営業利益528百万円(同18.8%減)と、会社計画とほぼ同じ水準を予想した。メディカルトータルソリューション事業における需要サイクルでは23/9期は受注端境期に当たり、大型案件の減少を予想した。
◆ 今後の注目点
・当センターでは、需要サイクルから一括販売案件の件数増を想定して、24/9期は前期比19.4%増収、25/9期は同12.2%増収となり、売上高営業利益率は25/9期に2.7%まで上昇すると予想した。
・同社の「狩猟型」ビジネスモデルや、営業から受注まで2年くらいかかるという特徴から、大型案件の増減による業績推移が続くものと考えられる。同社もこの点を課題と認識しており、ITソリューションの提供を増やすことで業績変動幅を小さくしていくことを中期成長シナリオに入れてきた。ITソリューションの提供が業績に大きく貢献するまでには時間を要するが、今後の具体的な施策には注目しておきたい。