グローバルスタイル(7126) オーダースーツ市場の拡大が見込まれる中、出店増による収益拡大を目指す

2023/02/17

「GINZA Global Style」を中核業態としてオーダースーツ店舗を展開
オーダースーツ市場の拡大が見込まれる中、出店増による収益拡大を目指す

業種: 小売業
アナリスト: 藤野敬太

1.会社概要
・グローバルスタイル(以下、同社)は、「GINZA Global Style」を中核業態としてオーダースーツの企画、販売を行う企業である。

2.財務面の分析
・16/5期~22/7期までの年平均成長率は、売上高が12.2%、経常利益が13.3%であった。19/7期まで店舗増等で増収が続いたが、新型コロナウイルス禍等で20/7期と21/7期は連続減収となった。このため、売上高経常利益率は3%近辺まで低下したが、22/7期は6%台まで回復した。
・財務指標では、紳士服販売を主力事業とする上場企業に比べて自己資本利益率が高い。同社のSPAモデルが機能して売上高当期純利益率や総資産回転率が高いことと、負債を活用して積極的な出店を行っているために財務レバレッジが効いていることが要因である。

3.非財務面の分析
・同社の知的資本の源泉は、事業モデルを確立した代表取締役社長(人的資本)と、毛織物卸売商としての長い経験(組織資本)である。両方がそろったことで、早い段階から利益が出る事業として展開することができ、店舗網の拡充と顧客増につなげていった。

4.経営戦略の分析
・対処すべき課題として、仕入原価増加圧力への対応、認知度向上、販売チャネルの多様化が挙げられる。
・当面は、既存のグローバルスタイル事業でのさらなる収益拡大を狙うことを基本方針とし、メンズオーダースーツの店舗での販売を中心に事業を拡大していく。加えて、レディスオーダースーツやオンラインオーダーサービス等、商品及び販売チャネルの多様性を広げていく方針である。

5.アナリストの評価
・証券リサーチセンターでは、競争力があるビジネスモデルの構築を通じて、オーダースーツ市場に新風を吹き込んだ点を評価している。しばらくは拡大が続くと考えられるオーダースーツ市場において、既存の中核業態を軸に収益拡大を目指す同社の戦略は理にかなっているが、中長期的には、新たな業態の開発が見られるかどうかに注目したい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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