インターファクトリー<4057> 費用増に苦しんだ前期から一転して、23年5月期は大幅増収増益の会社計画
中・大規模EC事業者向けにクラウド特化のECサイト構築プラットフォームを提供
費用増に苦しんだ前期から一転して、23年5月期は大幅増収増益の会社計画
業種: 情報・通信業
アナリスト: 藤野敬太
◆ 会社概要
・インターファクトリー(以下、同社)は、中・大規模EC事業者向けにクラウド特化のECサイト構築プラットフォーム「ebisumart」を提供している。
◆ 22年5月期決算
・22/5期決算は、売上高2,283百万円(前期比5.2%増)、営業利益36百万円(同82.5%減)となった。期初の会社計画に対し、売上高は88.6%、営業利益は22.9%の達成率に留まった。計画を下回ったのは、システム受託開発の売上高の伸び悩みと、新クラウドシステムへの移行に予想以上に費用がかかったためである。
◆ 23年5月期業績予想
・23/5期業績について、同社は、売上高2,843百万円(前期比24.6%増)、営業利益229百万円(同530.8%増)を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、23/5期について、売上高2,857百万円(前期比25.2%増)、営業利益236百万円(同548.3%増)と会社計画に近い水準を予想した。前期に伸び悩んだシステム受託開発の回復と、システム運用保守の堅調な増収、前期にかかったシステム移行費用の剥落による売上総利益率の改善を予想に織り込んだ。
◆ 今後の注目点
・当センターでは、24/5期は前期比22.4%増収、25/5期は同19.6%増収となり、売上高営業利益率は25/5期には10.9%まで上昇すると予想した。
・短期的には、22/5期第3四半期を底とする新規受注金額の回復の持続性と、中小店舗の離脱によって減少している店舗数が増加に転じるタイミングが注目点となろう。同社が公表している25/5期までの中期計画の達成に向けては、M&Aを含む新規領域の売上高次第という面は否めないものの、システム受託開発とシステム運用保守については計画達成可能と当センターでは考えている。「ebisumart」の動向のほか、小規模事業者向けの「ebisumart zero」の販売動向と、既存顧客を上回る大手顧客が対象のハイエンド向けECプラットフォームの開発状況にも注目したい。