トヨクモ<4058> 22年12月期も有償契約数の増加が増収増益を牽引する見込み

2022/06/03

安否確認サービスやkintone連携サービス等の法人向けクラウドサービスを展開
22年12月期も有償契約数の増加が増収増益を牽引する見込み

業種: 情報・通信業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・トヨクモ(以下、同社)は、「ITの大衆化」をテーマに、シンプルで低価格な法人向けクラウドサービスを提供している。安否確認サービスと、サイボウズの「kintone」ユーザー向けのkintone連携サービスが主力である。

◆ 21年12月期決算
・21/12期決算は、売上高1,576百万円(前期比43.9%増)、営業利益418百万円(同70.1%増)となった。安否確認サービス、kintone連携サービスとも有償契約数を伸ばし、売上高、利益とも期初計画を上回り、第2四半期公表時に上方修正された会社計画に沿った着地となった。

◆ 22年12月期業績予想
・22/12期業績について、同社は、売上高1,890百万円(前期比29.4%増)、営業利益530百万円(同26.8%増)と計画している。同社は22/12期より新収益認識基準を適用しており、前期比は新収益認識基準を適用したと仮定した21/12期業績との比較である。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、22/12期について、売上高1,964百万円(前期比34.4%増)、営業利益587百万円(同40.3%増)という会社計画を上回る水準を予想している。有償契約数が増加して増収を牽引するとともに、増収効果によって利益率が上昇すると想定した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、23/12期は前期比27.7%増収、24/12期は同23.0%増収となり、売上高営業利益率は、24/12期には30.3%まで上昇すると予想した。
・同社が強く意識している顧客生涯価値に影響する有償契約数、契約当たり単価、解約率の3つの重要項目の動向に当センターは着目している。そして、これらに大きく影響を及ぼす、同社自身でコントロール可能な広告宣伝費のかけ方に注目していきたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。