アズーム<3496> IT 活用により、空き駐車場問題の解決を軸に遊休不動産の収益化支援に取り組む

2021/03/05

月極駐車場の検索サイトや駐車場サブリースサービスを展開
IT 活用により、空き駐車場問題の解決を軸に遊休不動産の収益化支援に取り組む

業種: 不動産業
アナリスト: 柴田 郁夫

1.会社概要
・アズーム(以下、同社)は、月極駐車場の検索サイト「カーパーキング」を 通じて、「月極駐車場紹介サービス」のほか、自ら貸し手となる「月極駐車 場サブリースサービス」も展開している。
・IT 活用により、オフィスビルやマンション等に附置された空き駐車場問題 の解決に貢献することで高成長を実現してきた。

2.財務面の分析
・連結決算の開示を開始した 20/9 期は、売上高が 3,814 百万円(前期単 体比39.8%増)、営業利益が 224百万円(同139.1%増)と、「月極駐車場 サブリースサービス」の拡大により大幅な増収増益となった。
・21/9 期の業績予想について同社は、売上高を 4,800 百万円(前期比 25.8%増)、営業利益を 405 百万円(同 100.5%増)と、外部要因(Web 経 由の問い合わせ増や空き駐車場問題の顕在化)及び内部要因(営業体 制の整備等)により、引き続き増収増益を見込んでいる。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)でも、会社予想と同水準を見 込んでいる。

3.非財務面の分析
・同社の強みは、「カーパーキング」における業界最大級の駐車場情報と 集客力、IT 活用による効率的な駐車場管理・運営システムにあり、高稼 働率の実現を通じて、空き駐車場の収益化ニーズに対応している。

4.経営戦略の分析
・同社戦略のポイントは、システム化の遅れていた不動産業界に IT を導入 するとともに、深刻化する空き駐車場問題に着眼し、他社に先駆けて情 報やノウハウを蓄積してきたところにある。今後は、事業展開エリアの拡 大や駐車場以外の不動産分野への横展開を目指していく。

5.アナリストの評価
・当センターでは 23/9 期までの成長率として、売上高を年率 21.8%、 営業利益を同 61.3%と予想する。展開エリアの拡大及びシェア向上 により、「月極駐車場サブリースサービス」の積み上げが同社の成 長をけん引すると想定している。損益面でも、営業拠点の開設費用 等が見込まれるものの、増収により営業利益率は 13.6%の水準にま で改善すると予想した。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。