シルバーライフ<9262> 中長期成長の礎を築く生産能力増強に向けて21年7月期は我慢の期となろう

2020/11/11

高齢者向け配食サービスのフランチャイズチェーン(FC)を運営
中長期成長の礎を築く生産能力増強に向けて21年7月期は我慢の期となろう

業種: 小売業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・シルバーライフ(以下、同社)は、高齢者向け配食サービスのフランチャイズチェーン(以下、FC)本部を運営している。「まごころ弁当」と「配食のふれ愛」の2つのFCブランドを展開し、国内最大規模のFC店舗網を持つことと自社工場を持つことを特徴としている。

◆ 20年7月期決算
・20/7期決算は、売上高8,832百万円(前期比13.2%増)、営業利益934百万円(同5.6%増)となった。高齢者施設等が減収となったものの、OEM・その他に分類される直販の増加があって売上高は期初計画に近い水準となった。一方、直販の増加は販売費及び一般管理費の増加をもたらし、営業利益は期初計画を下回り、売上高営業利益率も前期比0.7%ポイント悪化の10.6%となった。

◆ 21年7月期業績予想
・21/7期業績について、同社は売上高9,530百万円(前期比7.9%増)、営業利益650百万円(同30.4%減)と予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、21/7期の業績を、売上高9,616百万円(前期比8.9%増)、営業利益656百万円(同29.8%減)とした。第2工場の稼働開始による開設費用や減価償却費の増加等による売上総利益率の低下で大幅減益を予想する。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、22/7期は前期比8.9%増収、23/7期は同11.2%増収と予想した。売上高営業利益率は、生産設備新設による減価償却費の増加等により22/7期には6.7%まで低下するが、新たな生産設備の稼働が本格的に業績に寄与する23/7期には9.3%まで回復すると予想した。
・20/7期に顕在化した生産及び保管の能力のボトルネックは、現在の設備投資計画が順調に進めば22/7期に解消に向かうと考える。まずは新設される第2工場が予定通り21/7期第3四半期に稼働を開始できるかに注目したい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。