VALUENEX<4422> 海外市場開拓を視野に入れた付加価値追求型の事業戦略で黒字転換を目指す

2020/07/08

独自アルゴリズムによる解析ツール提供とコンサルティングサービスに特化
海外市場開拓を視野に入れた付加価値追求型の事業戦略で黒字転換を目指す

業種:情報・通信業
アナリスト:前田 吉弘

◆ 独自開発のビッグデータ解析ツールによるサービスを提供
・VALUENEX(以下、同社)は、独自開発のアルゴリズムを基盤にしたビッグデータ解析ツールの提供とそれを用いたコンサルティングサービス及びレポート販売を行っている。また、同社グループは、同社と100%出資の米国子会社(VALUENEX, Inc.)の2社で構成されている。

◆ 20年7月期第3四半期累計期間は11.5%増収で営業損失は拡大
・20/7期第3四半期累計期間は、売上高が前年同期比11.5%増となり、営業損失は前年同期比で10百万円拡大した。

◆ 20年7月期会社計画は大幅下方修正
・6月11日、同社は20/7期会社計画を期初公表値から大幅に下方修正した。修正計画の売上高は600百万円(前期比7.5%増)、営業損失は87百万円(前期は76百万円の損失)を計画している。
・下方修正の主因は、人材育成の遅れによる受注獲得目標の未達と新型コロナウイルス感染症拡大による営業機会の減少である。

◆ ウィズ・コロナ時代を追い風とする事業展開を期待
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、第3四半期累計期間の実績等を踏まえて20/7期の業績予想を会社修正計画並みに見直した。
・当センターは、中期業績見通しについても大幅に下方修正したが、その一方で、同社にとってウィズ・コロナ時代が追い風になり得る可能性を認めている。
・具体的には、①先読みが難しくなったウィズ・コロナ時代だからこそ、意思決定ツールとしての同社プロダクトに対するニーズが高まる、②同社の営業活動はリモートワークとの親和性が高く、産業界でリモートワークが当たり前になることは同社の営業効率向上に資する等のチャンスを的確に捉えられるかどうかに注目したい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。