テモナ<3985> 政府のキャッシュレス化政策の影響で 20 年 9 月期会社計画は大幅減益

2020/04/13

EC 販売の一形態のリピート通販に特化したソリューション提供で成長してきた企業
政府のキャッシュレス化政策の影響で 20 年 9 月期会社計画は大幅減益

業種: 情報・通信業
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・テモナ(以下、同社)は、「たまごリピート」とその後継版の「サブスクストア」 のサービスを通じ、リピート通販を中心に広くサブスクリプションビジネス を対象としたソリューションを提供している。

◆ 19 年 9 月期決算
・19/9 期決算は、売上高 1,557 百万円(前期比 25.0%増)、営業利益 283 百万円(同 6.9%減)となった。期初の会社計画に対する達成率は、売上 高が 91.6%、営業利益が 88.2%に留まった。主力サービスを「たまごリピ ート」から「サブスクストア」へ切り替えたが、「サブスクストア」の新規アカウ ント数の伸びが想定を下回り、期初計画の水準に達しなかった。

◆ 20 年 9 月期業績予想
・20/9期連結業績について、同社は、売上高2,212百万円(前期比42.1% 増)、営業利益 180 百万円(同 36.3%減)としている(前期比は 18/9 期単 体業績との比較)。政府によるキャッシュレス化政策により、19 年 9 月~ 20 年 6 月にクレジットカードの手数料率が引き下げとなる影響等により、 売上総利益率を大きく下げる形で大幅減益となる想定である。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、20/9 期の業績を、売上 高 2,119 百万円(前期比 36.1%増)、営業利益 170 百万円(同 39.9%減) と会社計画を若干下回る水準を予想した。会社計画の前提と同様の要 因によるが、アカウント数の増加等は慎重に想定した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、売上高は 21/9 期以降、「サブスクストア」のアカウント数 と流通総額の増加によって年率 12%~14%台の増収が続き、20/9 期に 一旦落ち込んだ売上高営業利益率は、22/9 期には 16.9%まで回復する 展開を予想した。
・同社は、「サブスクストア」の下でリブランディングを進めている。短期的に は「サブスクストア」のアカウント数の積み上がり、中期的には「サブスクス トア」の認知度向上のペースと既存の対象市場以外での案件獲得の進 捗に注目する。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。